「空飛ぶクルマ」が少しずつ現実のものとなってきました。
14日、大阪府と大阪市が開発企業と協定を結び、4年後の大阪万博での活用を目指して実証実験を行うことを発表しました。
大阪府の吉村知事が乗り込んだのは…
【大阪府 吉村洋文知事】
「おお~」
次世代の乗り物として期待されている「空飛ぶクルマ」です。
大阪府と市は、4年後、2025年に迫った大阪・関西万博で「空飛ぶクルマ」の活用を目指していて、機体の開発を担当する企業「スカイドライブ」と連携協定を結びました。
会場では、スカイドライブ社が開発した「空飛ぶクルマ」のモデル機体がお披露目されました。
去年8月には、高さ約3メートル、最高時速は4キロ程度で、日本で初めて人を乗せて4分間のフライトに成功しています。
【大阪府 吉村知事】
「昔見たSF映画に近いんですけれども、そういったものをぜひ、大阪で実現したい」
【大阪市 松井一郎市長】
「20年先やったら普段の普通免許も返さないといけない年齢になるからね、ぜひ10年くらいで(実用化)してもらいたい」
大阪・関西万博では、空飛ぶクルマを使って旅行者などの客を運ぶ「エアタクシー」の構想があり、関西空港や神戸空港、USJも視野に万博会場を行き来することを目指します。
今後は、大阪湾で実証実験が行われるということです。
■岡山県では中国製の「空飛ぶクルマ」を入荷する動きも
しかし今、「空飛ぶクルマ」をめぐっては、世界で厳しい開発競争が繰り広げられています。
【記者リポート】
「今、飛び立ちました。空飛ぶクルマ、一気に30mの高さまで上がって行きます」
今年6月、岡山県で行われたのは中国製「空飛ぶクルマ」のテスト飛行。
航空事業を手がける岡山県の一般社団法人が、中国の開発企業から本体価格約3000万円で入荷したもので、無人飛行でしたが高さ30メートル、約5分間の安定した飛行を見せました。
1回の充電で距離は35キロ、最高時速130キロで飛行できるということです。
【一般社団法人MASC 桐野宏司理事長】
「我々、瀬戸内海の島の物流を考えていきたいと思っております」
さまざまな場面でのニーズが期待される「空飛ぶクルマ」。
政府も、2018年に官民合同の協議会を立ち上げていて、離島や山間部での移動手段、都市部での渋滞を避けた通勤・通学、災害時の救急搬送などでの活用を目指しています。
(カンテレ「報道ランナー」9月14日放送)