最大震度7が観測された能登半島地震。 住民に取材すると「海から波が塊で迫ってきて、バイクで高台に逃げた」と当時の様子を語りました。津波の被害が出た石川県能登町の様子についてお伝えします。
■現場の状況から津波の高さは2メートル以上か…
ここ能登町は津波が押し寄せた地域です。 地震発生から3日目になりますが、がれきが依然として残されている状態が確認できます。この海岸の辺りを見ますと建物が白い波に打ち付けられているのが確認できます。この建物がどこからやってきたかは不明ですが、おそらく津波でここまで運ばれてきたとみられています。また、こちらの水路には津波により、がれきや草などがガードレールに引っかかっています。橋の下にある道路を見ますとがれきが散乱しており、完全に車が通れなくなっています。
陸上の建物を見ますと建物の壁に穴が開いており、 さらにその上の屋根には木の棒が乗っているのが確認できます。能登町には津波の観測ポイントがないため正確な情報・状況は確認できないですが、現場の状況から見て津波の高さはおそらく2メートル以上あったのではないかと思われます。
津波から避難する時に津波を見た人によりますと、「海から波が塊で迫ってきてこれはダメだ」と思い、バイクで高台に逃げたと切迫した状況で話していました。
また、地区の避難所を取材しました。 4日現在、およそ140人が避難生活を続けており町やNPO法人などから支援物資で食料や水は届いているもののギリギリの状態が続いているということです。
この地震が元日に発生したこともあり、帰省していた人も多くいたため、それもあって支援物資がギリギリの状態が続いているとみられています。現在、能登町は全域で断水が続いています。そのため、避難所ではトイレを農業用水で流していてその水がトイレからあふれて衛生環境は良くないということです。
避難所の方の話によりますと昨日、避難所では体調を崩されて救急搬送された方が出たと話していました。 皆さんギリギリの中で厳しい状況ですが、その中でも力を合わせて頑張っている様子が取材の中から見えてきました。
(関西テレビ「newsランナー」 2024年1月4日放送)