皆さんは携帯電話にいくら払ってますか?
【街の人】
「1万5000円くらい。(夫婦)2人で。高い思いますよ」
【街の人】
「月額1万円くらいかな。そら~下げてくれるならなんぼでも下げて欲しい」
菅首相が肝いりの政策として打ち出してきた『携帯料金 引き下げ』
【菅義偉 首相】
「携帯電話料金については、大手が相次いで、従来の半額以下となる大容量プランを発表し、本格的な競争に向けて、大きな節目を迎えました」
ついに出そろった、大手3社の新料金プラン!
ドコモとソフトバンクは利用可能なデータ量が20GB、1回5分までの通話は何度でも無料で月額2980円。
KDDIは、データ量は同じ20GBですが、5分の通話無料がプラス500円のオプションになり、料金は2480円です。
3社とも契約などの手続きはお店ではなく、すべてオンラインに。
今回の新料金について専門家は…
【青森公立大学 木暮祐一准教授】
「(手続きを)インターネット経由にすることによってコストをかけずにお客さんに利用していただく。完全に従来のサービスとは別のサービス体系であると切り分けることによって安くできている」
インターネットを活用している利用者にとって力強い味方・・・。
でも、ほかにも様々な料金プランがあって、オプションや割引も色々。
自分にぴったりな料金を選ぶのはなかなか難しいですよね?
データがたっぷり使えるプランに加入している女性は…。
――Q:月々のデータ量を把握してます?
【街の人】
「50GBのうちの3GBしか使ってなくて、料金の変更をしようと思うんですけど、面倒くさくてそのままでいいや。悪い癖です。もったいないなと思います。めちゃくちゃもったいない」
【青森公立大学 木暮祐一准教授】
「日本の携帯料金は、料理に例えると定食みたいなものしか用意されてなくてアラカルトで頼みたいという選び方ができなかったのが従来の料金プラン。賢く使うためには自分の使い方の中身を見てアラカルトで選べるような知識を持つことが必要」
携帯料金プランのお得な選び方を詳しく解説します。
【薄田キャスター】
「安田先生、今までなかなか下がらなかった携帯料金ですが、政府の声があったとはいえ変わるものですね?」
【大阪大学 安田洋祐 准教授】
「携帯各社の最安のプランは少しでも高いプランに誘導するため。飛行機の少し狭すぎるエコノミークラスのように、安いプランは少し不便にするのがセオリーだったが、今回は渾身のプランを出してきたと感じる」
【薄田キャスター】
「ただこのプラン、誰でもオトク、というわけではけではないんですよね?」
【大阪大学 安田洋祐 准教授】
「そうなんです。そこで携帯電話をオトクに使うためのポイントが『自分のデータ量を要チェック』です。携帯電話料金の中心はいまや通話量よりもデータ量。どれだけデータを使っているか把握することが重要なのです」
【薄田キャスター】
「そこで、ちょっと気になるデータがあるんです」
【薄田キャスター】
「皆さんが実際どれくらいのデータを使っているか総務省がまとめたものなんですが、7割近い人が月々のデータ量がなんと5GB以下。20GB以上を使っている人はわずか約11%なんですが…20GB以上のプランに入っている人が約42%。実は、データをそんなに使わないのに高い料金プランに入っている人がかなりいるんです。ちなみに20GBは一般的な画質の映画(動画)焼く20本分にあたります。こうなると無駄のない料金プランを選びたいですね?」
【大阪大学 安田洋祐 准教授】
「改めて、各社のこの春からのプランがこちらです」
【大阪大学 安田洋祐 准教授】
「総務省のグラフを見ると半分以上の人が5GBまでなので、新プランよりも安い、別ブランドの小容量のプランでも十分な人も少なくないのでは。また格安スマホをうまく活用することも検討されるのも手だと思います」
【薄田キャスター】
「ただ、自分のデータ量を把握して、乗り換えようと思ってももう一つ気になることがあると、専門家が指摘しています。」
【薄田キャスター】
「通信は4Gから5Gへ。5Gが普及すれば当然データは大きくなる。そうなると20G Bでは足りなくなる可能性も…。安田先生、近い将来、大容量だけど高いプランに戻らないといけないんでしょうか?」
【大阪大学 安田洋祐 准教授】
「5Gがどこでも使えるようになるのはまだ少し先だと思います。今まで日本の通信料が高いと言われていた背景には、乗り換えに手間や心理的なハードルがあって、割高でも格安スマホやサブブランドなどへ消費者があまり逃げていかなかったという現実もある。ただ大手から、安いプランが出たことで、よりよいプランを選ぶ動きが強まり、既存の大容量プランも将来的に更なる値下げが起きるかもしれません」