自民党・河野洋平元総裁を父親に持ち、大学在学中にアメリカに3年間留学した経験から、国会議員ではトップレベルの語学力の持ち主の”河野太郎行政・規制改革相”
1996年のインタビューでは…
ーーQ:親子二代の議員バッジですが?
「だから何だっていうのが僕の正直な感想です」
…と答える場面も
よく世襲議員と言われがちですが、初出馬から父親とは別の選挙区で戦い、連続8期、圧勝し続けてきました。
これまで外務・防衛大臣などを歴任し、行政改革担当大臣は今回、2度目の登板となります。
菅政権発足から3ヵ月あまり。
その閣内において、「前例踏襲と既得権益の打破」の先頭に立つ河野大臣の気になる”人物像”…
そして、従来の自民党とは”一味違う考え方”とは・・・?
新実キャスターが直球で聞きました。
【新実キャスター】
「2020年の漢字に『砕」を選ばれましたが…改めてどんな1年?」
【河野大臣】
「平井さんがデジタル担当大臣ということで、政府のデジタル化をするわけですけれども、例えば、紙に押印をしろとかですね、署名は万年筆、またはボールペンとルールがあると、そのままデジタル化はできないですよね」
「よく申し上げているのは、私が砕氷船で氷(規制や慣習)をバリバリ割って、そこへでてきた海面をスーパータンカーが後ろからしずしずと来るという…」
――Q:道を開いてらっしゃる
「スピード感をもって道を開かないと、後ろが詰まる。とくに総理もせっかちですから。朝、閣議後にあれはどうだ?と言われて、夜、宿所の玄関でばったり会うと、ところであれはどうなった?って、いやいやまだ12時間経ってません。みたいな」
「そういう感覚でやらないといけないんだな、というのがだんだん霞が関にも伝わってきたということはあると思います」
来年にも「デジタル庁」を創設することを決めた菅政権。
政府がデジタル化を急ぐ背景に「少子高齢化」があります。
【河野大臣】
「人口が減る中で、もっと今より人に寄り添うとか、ぬくもりをもっと大事にしようと思うと、人間が足りなくなりますから、人間がやらなくてもいいものはロボットにやらせる、AIにやらせる。あるいはその業務をデジタル化、オンライン化して、10人でやってたものが一人でできるようにする」
――Q:官僚のみなさんの働き方が変わると、日本社会も変わる可能性はある?
【河野大臣】
「それは非常に大きいと思うんですね」
「(国家公務員が)国の仕事をやろうと思ってたら、どうも若い人たちは雑用ばかりで、『俺こんなことをやるために高い給料をあきらめてこっちに来たんじゃないよね』と思っている人は結構いるんですね。だから、そういう人がもっともっと現場に出て、現場の問題をちゃんと吸い上げて、今こういうことが必要だという政策を考える。そういうやりがいのある仕事ができるようにしてあげる。そのためにデジタル化っていうのは大きなツールだと思います」
ツールと言えば…
河野大臣はブログやYouTubeの生配信で自らの考えを発信。
ユーザーからの質問に即興で答える姿はもはや名物に…
中でもツイッターは、フォロワー数およそ210万人で、一般の人のツイートにコメントを付けるという、大臣らしからぬやり方が人気です。
しかし、大臣のツイッターの使い方に少しひっかかる事が…
――Q:聞きたかったのが「ブロック」という手段。(河野大臣は)使われます。あれはなぜ使われるのか?
総理になったとしても仮に、ブロックという手段であなたの意見を聞く気はありませんと捉えかねない方法っていうのは使われますか?
~~ツイッターの機能「ブロック」とは~~
特定の相手からのメッセージを遮断し、その意思を相手に伝える機能
【河野大臣】
「道端で面識もない人がいきなり誹謗中傷してきたり罵声を浴びせたりなんてことはしないですよね。普通はしないですね。そういう人はいてもシカトしますよね。それと同じだと思うんです」
「僕は初当選したときに事務所のスタッフに言ったのは、自分が誰だということを名乗らないで意見を言ってきても、それは取り上げなくてもいいよと。どんな人でも私はこういう者でこういう意見があるんだということをちゃんとおっしゃるというのが、大事だと思うんです」
「要するに、誰かが(ツイッターを)覗きに来てくれた時に、みんなが、のほほんとのんびりとする空間を作りたいわけで、誹謗中傷して大声でわめきたい人はよそでやってくれればいい。他の見に来る人のことも考えてほしいと…」
政策においてもその信念はぶれることはないのでしょうか…。
――Q:自民党がこれまで掲げていなかったような政策も、「賛成である」とおっしゃってきた事実が河野さんの中にはあると思うんですが、今、閣内にいながら女系天皇・別姓・あるいは原発というか核燃料サイクルが回っていないんじゃないかという指摘だと思うんですけど、このあたりをガンガン主張されるつもりは今はない?
【河野大臣】
「皇室はこれまでずっと男系でやってきたわけですから、それは男系が維持できるなら、それに越したことはないと思っています。今の現状をみると、本当に先々のことを本当に議論しなきゃいけないよね、それからもう一つは、もう国民の総意で決めるものなわけで、今、世の中の人にどう思ってますか?って尋ねたら、それはいろんな意見がある。自民党の中に強硬にこうじゃなきゃいけないという人はいますけれども、だったら世の中にちゃんとその説明をしろよと」
「選択的夫婦別姓も、全然そんなの気にしてない、関係ない困らない人もいれば、やはりそこは自分たちにとって大きなイシューだと思ってる人もいる。だったら党議拘束をはずして、国会議員ひとりひとり、賛成か反対か本会議でちゃんと議論をして採決をして決めるっていうのが、立法府の責任だよねっていうふうに僕は思ってるんで…」
「人に寄り添い、ぬくもりのある社会を作る」と語る河野大臣…
――Q:そういう社会を将来『総理大臣』として作りたいという思いは今もお持ちですか?
【河野大臣】
「それは総理になったら自分の思いがきちんとやれるわけで、それは国民の皆様に『私はこうやりたい』といって、郵政解散の時に小泉さんのように世の中が支持してくれれば、それが実現できるわけですから、政治家誰しもがそう思ってると思います」