重い心臓病を抱える1歳の男の子がいます。
新型コロナウイルスの影響で家族との面会も制限される中、長期入院を続ける男の子と家族に特別なクリスマスプレゼントが届けられました。
■新型コロナで面会も制限…心臓病抱える1歳の男の子
1歳の藤原晴己くん。
心臓のポンプ機能が低下する、拡張型心筋症という病気と闘っています。
小さな体には、補助人工心臓という大きな機械がつながっていて、病気を治すためには心臓移植が必要です。
神奈川県で生まれた晴己くんは、両親と2人のお兄ちゃんと暮らしていましたが、生後半年で病気がわかり、大阪の国立循環器病研究センターに入院しました。
母・友可子さん(38)は病院の隣にある「ドナルド・マクドナルド・ハウス」という患者の家族の宿泊施設で過ごしています。
【母・友可子さん】
「皮膚がうんで感染症になる危険があるので、揺れが少なくなるようにこれでポンプを覆って」
晴己くんの体を守るカバーもお母さんの手作りです。
【母・友可子さん】
「どんどん成長していくのでそのたびに継ぎ足して継ぎ足して。早くよくなぁれ、元気になぁれって思いながら」
新型コロナウイルスの影響で、病院は面会を制限。
緊急事態宣言が出ている間は、50日間、会うことができませんでした。
【母・友可子さん】
「すぐそこなのに一目も見れないのは辛かったです」
友可子さんのために、看護師から晴己くんの写真が毎日届きました。
今は両親に限り、1日5時間の面会が認められていますが、晴己くんの外泊は許されていません。
■家族がそろったのは1度きり…離れ離れの家族をオンラインクリスマス会で笑顔に
神奈川県では父・健さんが仕事をしながら息子2人を育てています。
家族がそろったのはたった1度だけ。
6歳のお兄ちゃんとは交換日記をしています。
~~交換日記~~
きょうは母の日でした。いつもありがとう。森へ行ったよ。
かたつむりとってきたよ。みんな元気に生きてるよ。
ママとはるちゃんに会いたいな元気でね
【母・友可子さん】
「電話だと話さない。照れてしまって…。自分の言葉で表現してくれるから嬉しいし。字が面白いし」
離ればなれの子供や家族に笑顔になってほしい…
マクドナルドハウスはオンラインで「クリスマス会」を開きました。
病気と闘う全国の子供たちがインターネットで結ばれ、楽器演奏や影絵のパフォーマンスを一緒に楽しみました。
【母・友可子さん】
「すごく新鮮だったと思います、音楽とか。年に1回の貴重なイベントなので、クリスマスにこういうことをしていただけると嬉しいなと」
【主治医・坂口平馬医師】
「入院患者にとってコロナ禍での対応はすごくストレスフル。その中でクリスマス会は癒しになったんじゃないか、家族も含めて」
小さな命が元気に育つよう、たくさんの人がエールを送っています。
【母・友可子さん】
「ワイワイ楽しく、みんなで過ごしたいです。色んなところに連れて行ってあげたいです