大阪の百貨店では、猫のおもちゃやグッズなどを集めた猫好きにはたまらないイベントが開かれています。
なかにはこんなブースも。
【訪れた人は…】
「リアルで驚きました」
「本物そっくりで、本当に和みます」
今にも動き出しそうな、フェルトの猫。
「ペットロス症候群」の人たちへの思いが込められています。
【羊毛フェルト作家 のさき恵子さん】
「立体的な作品は、接することができるので接することによって悲しみが和らぐという風に(お客さんが)おっしゃったので」
京都市に住む、のさき恵子さん(46)
3年前に羊毛フェルトで猫を作り始め、今はインターネットなどで販売しています。きっかけは、18年間一緒に暮らした飼い猫「クロ」との別れでした。
【羊毛フェルト作家 のさき恵子さん】
「すごく悲しい思いをして、ペットというのは家族の一員だなというのを痛感して、フェルト猫がその(心の)穴を埋めることができたらいいなという思いで始めました」
ペットをなくした悲しみが引き起こす「ペットロス症候群」。食欲不振や幻覚などさまざまな症状が出ると言われています。別れの悲しみを癒そうと、のさきさんは飼い主からの依頼に応じて、猫の姿を再現しています。
モデルの猫の本物の毛や髭を使うこともあるということです。
【羊毛フェルト作家 のさき恵子さん】
「ご自宅に届いたときに、ご家族の一員にしていただけるような思いで、心を込めて作ってます」
飼い主からは、感謝の言葉が届きました。
(飼い主からの手紙)
『出来上がったチロを見せてもらったときは思わず涙が出ました。触れることのできる、チロが帰ってきてくれたようで嬉しいです』
【訪れた人は…】
「嬉しいと思うし、また近くにいるような感じがして好きな人にはたまらないと思う」
【猫を飼っていた人は…】
「2年前亡くなってる。写真は持ち歩いてる。(フェルトの猫も)ほしいけども」
かけがえのない存在を失った心に、そっと寄り添ってくれるかもしれません。
※のさき恵子さんのホームページ
https://rims94.amebaownd.com/