【新実キャスター】
「82歳のインスタグラマーさんは元町にいらっしゃる…この方。カッコいいですね!
ほう、オシャレな写真並んでますね。これ見て、これ見て!どここれ…パリ?
82歳?この方。うわ~この人話聞いてみたいな」
早速、待ち合わせの場所に向かいました。
【新実キャスター】
「このお店。あ、洋服屋さん…可愛い洋服屋さん。おはようございます。インスタ見ました」
【木村眞由美さん】
「おはようございます、いやどうも木村眞由美でございます」
【新実キャスター】
「木村眞由美さん。こちらのお店は…?」
【木村眞由美さん】
「私のお店です」
【新実キャスター】
「あ、服屋さんやってらっしゃるんだ。今日もオシャレで」
【木村眞由美さん】
「はい」
【新実キャスター】
「ジーンズをちょっとロールアップされて」
【木村眞由美さん】
「はい、これはねメンズなんです。ウエストがメンズじゃないと入らない」
【新実キャスター】
「そうなんですか…」
【木村眞由美さん】
「みなまで言わさないで!」
こちらが82歳のインスタグラマー、木村眞由美(きむら・まゆみ)さん。
子供服や婦人服を販売しているお店「ハナノキ」を45年前から経営されています。
【新実キャスター】
「インスタグラム拝見したんですけど、わりとその、無理して写真撮るために、
その時だけバキッと決めてはるんかなと思ったら。もう普段から?」
【木村眞由美さん】
「もう普段からああいう調子で。この人が撮影してくれるので」
【新実キャスター】
「あ、いつも撮ってはるんですか?」
【スタッフ宮本美希さん】
「撮らせて頂いてます」
【新実キャスター】
「どこで撮ってるんですか?これ基本」
【木村眞由美さん】
「ご近所とか」
【新実キャスター】
「あ、もうこの辺で撮ってるんですか?」
【木村眞由美さん】
「はいそうです。まず自分のオシャレをして、そしてお写真撮って、ワクワク感
いうものがあるじゃないですか。自分の為にやってるんです。それでコメント来たら、
コメントのお返ししたら脳の働きにもなるし、ボケないっていう事も入ってるんですよ」
【新実キャスター】
「まぁ、インスタ映えっていう言葉ありますけど、それを見てもらって
褒めてもらいたいと思って…」
【木村眞由美さん】
「見せびらかしてるわけじゃないんです」
【新実キャスター】
「純粋に楽しいし…?」
【木村眞由美さん】
「楽しいんです」
昔からオシャレが大好きな木村さん。自分自身がワクワクするために撮った写真を、
インスタグラムに投稿しているんだそうです。
そんな木村さんのオシャレの極意とは?
【新実キャスター】
「自分が着たい物を着るって言う感じ?」
【木村眞由美さん】
「そうです、そうです。私は私やから」
【新実キャスター】
「私は、私」
【木村眞由美さん】
「はい」
【新実キャスター】
「こういうのが僕なかなかようやらんのですよ…ロールアップ。くるぶし見せてみたいな」
【木村眞由美さん】
「そうですか、そうですか。よくお店でも『これお似合いですよ』って言うんですけどね、
そしたら『いやぁ、そんなん着るん恥ずかしい』って言う人がほとんどなんです、
中高年の女性はね。誰に見せるの?誰も見てへんわっと思うんやけどね。
そんなん言われへんから」
【新実キャスター】
「ちょっと待って、服屋さんが言う事じゃなくないですか(笑)」
【木村眞由美さん】
「自分で好きなように着たらええのになって常に思います」
私は私。好きなもの着て、自由に写真を撮っているだけ。
その飾らない姿が好感を呼び、フォロワーの数は開始3年でなんと3万人以上!
50代から60代を中心に支持されているんだそうです。
せっかくなので、私も一緒に…
【スタッフ宮本美希さん】
「はい、行きます…あ、いいですね、なんかモデルっぽい(笑)」
【新実キャスター】
「あっ、おー!」
【木村眞由美さん】
「カッコいいわ!」
【新実キャスター】
「いい感じですね」
【木村眞由美さん】
「うん」
木村さんのファッションコーディネートをまとめた本も出版され、
今や木村さんのファンは全国に増え続けています。
その人気の秘密は、オシャレな写真はもちろん彼女自身のライフスタイルにもありました。
【新実キャスター】
「お店は毎日出てはるんですか?」
【木村眞由美さん】
「はい、毎日出ております。自分もこう“いのちの洗濯”もしなきゃいけませんので」
【新実キャスター】
「いのちの洗濯?」
【木村眞由美さん】「そうですね、毎日刺激を受けなきゃいけません」
【新実キャスター】
「だいたい人生の後輩と過ごすわけじゃないですか。これはどうですか木村さんにとって」
【木村眞由美さん】
「そりゃもう若さを吸い取って、吸い取って」
【新実キャスター】
「魔女みたいなこと言いますね」
【木村眞由美さん】
「“美”をつけてくださる?」
【新実キャスター】
「あ、美魔女!大変失礼いたしました」
【スタッフ宮本美希さん】
「オーナーを見ていると年を取るのも怖くなくなってきて」
【新実キャスター】
「年を取るのが怖くなくなる!」
【スタッフ宮本美希さん】
「もう楽しみになってきました」
毎日出勤することで、お店まで歩く「足の健康」と、
若い人と会話をする『心の健康』につながる。
それが、木村さん流『いのちの洗濯』です。
さてお昼時、向かったのは…。
【木村眞由美さん】
「わたしよく行くのがここのパンケーキのアンジーさんなんです」
【新実キャスター】
「へぇ~行きつけなんですか?」
【木村眞由美さん】
「もう1週間に2回くらい行ってます」
【新実キャスター】
「1週間に2回!ほんまやオシャレ」
この日の木村さんのランチは、オシャレなパンケーキ!
実はこちらのお店、木村さんがインスタグラムを始めるきっかけにもなったそうで…。
【木村眞由美さん】
「あー、美味しい」
【新実キャスター】
「いつもの味ですか?」
【木村眞由美さん】
「いつもの味です、おいしいです」
【新実キャスター】
「うまっ!えらいオシャレなもん食べてますね」
【木村眞由美さん】
「やっぱりね、オシャレはオシャレなものに惹かれるんです」
【新実キャスター】
「(笑)ノッて来ましたね、木村さん」
【新実キャスター】
「どういうきっかけで始めたんですか?」
【木村眞由美さん】
「4年前にですね、もう大好きやった主人が亡くなって落ち込んでたんです、1年ぐらい。
本当にいい人やったから」
53年間連れ添った夫を亡くし、心にぽっかりと大きな穴が開いたという木村さん。
【木村眞由美さん】
「そしたらこの人やら息子が心配してくれてお母さんインスタやったらどないっていう
所から始まった」
【オーナー木村明美さん】
「元々すごいやっぱりオシャレにすごい関心があって、そういう色んな人との
つながりができて、いいんじゃないかっていう」
【新実キャスター】
「インスタグラムっていうものはそもそもご存知でしたか?」
【木村眞由美さん】
「全然知りませんでした。インスタって何なん?って感じで」
【新実キャスター】
「そうですよね」
【木村眞由美さん】
「私はもう老人ホームにってあれ(計画)を立てておりますけどね、
そしたらそこ行ったら『私な若い時こんなんしててん、ドヤっ』ていうて
”ドヤ帳”作ってるんです」
【新実キャスター】
「ドヤチョウ!?」
【木村眞由美さん】
「帳面の帳ね」
【新実キャスター】
「そういう言葉があるんですか?」
【木村眞由美さん】
「知りませんけど!」
当初は自分のファッションを記録する「ドヤ帳」として始めたインスタグラム。
今では、木村さんの生活の一部となっています。
【木村眞由美さん】
「3日もあけたら心配して下さるから。風邪ひきましたかとか。待ってはんねんやと思って。
ほなしよっとか思うんですよね」
【新実キャスター】
「やっぱり励みにはなりますか?」
【木村眞由美さん】
「励みになりますね、やっぱりね」
インスタグラムでコミュニケーションを取ることで、ワクワク感は勿論、
脳の活性化にもつながると木村さんはいいます。
ランチを済ませ、一人暮らしのご自宅にお邪魔させて頂きました。
【新実キャスター】
「綺麗にしてはるなぁ…冷蔵庫チェックしていいですか?」
【木村眞由美さん】
「ちょっとこんなん…まあ見て下さい」
【新実キャスター】
「あっ…えっ、結構食材少ないですね」
【木村眞由美さん】
「少ないでしょ」
【新実キャスター】
「お漬物とか」
【木村眞由美さん】
「お漬物ばっかり。買い溜めしないんです私。買い溜めするとね、あのじーっと
してなきゃいけないでしょ。牛乳1本でも足りないと思ったら買いに行く。
そういう生活しないとお年寄りはだんだんだんだん足腰弱っていきます」
【新実キャスター】
「こまめに買いにいかなあかんようにあえてしてる?」
【木村眞由美さん】
「あえてしている。スーパーへね、スーパー行ったらワクワクするんです。
おかずは何しようって献立考えるのが好きなんです」
【新実キャスター】
「へーっ、ちゃんと心がけて外に出る、人と会う、人とコミュニケーション取るっていうのを
意識してる」
【木村眞由美さん】
「とにかく外に出る意識して。はい、はい」
1日に、7千歩以上歩く事もあるという木村さん。
この日の夜も、お出かけされていました。
【木村眞由美さん】
「こんにちは~、こんばんは~」
【スタッフ】
「この方々は?」
【木村眞由美さん】
「この方はインスタでお知り合いになった方で、この方はお店のお得意様で、
この方はご近所の古くからのお友達の知り合いです、はい」
【スタッフ】
「こうやって皆さんでよくご飯食べに行ったりするんですか?」
【木村眞由美さん】
「はい、はいそうです」
インスタグラムがきっかけで大きく広がったという、木村さんの人生。
ファッションや旅行など、女子会トークのネタは尽きません。
【お友達の女性】
「目標に出来る人がいるから、あ、私まだ67だからがんばれる。こういう風に
生きられるんだったら別に年とるのは怖くない。まだまだいけるなと思って。
60代だったらまだまだ行けるな」
人との交流も増え、人生を思いっきり楽しむ木村さん。
そんな木村さんの姿が、フォロワーたちに刺激を与えているのです。
【木村眞由美さん】
「せっかく女の子に生まれてね、1回しかない人生を楽しんでもらいたいなって。
オシャレをすることによって誰かに会ってみたい、ウキウキする、外に気持ちが
行くじゃないですか。そういうのが好きですね。年齢制限有りませんよ」
【新実キャスター】
「将来の夢というかこれからやりたいことっていうのは?」
【木村眞由美さん】
「年配の方がね、オシャレをしたんだけども行くとこがない人っていうのは
つまらんでしょ。だからそういう人達のためにサロンしたいんです」
【新実キャスター】
「サロン?」
【木村眞由美さん】
「若い人の昼飲みをマダムの昼飲みにしたいんですよ」
【新実キャスター】
「へー、楽しさみたいなのをお裾分け?」
【木村眞由美さん】
「お裾分けするには自分が幸せでなくちゃいけないからね」
【新実キャスター】
「ありがとうございました」