奈良公園の緑にとけこむようかのようにひっそりとたたずむ「紫翠ラグジュアリーコレクションホテル奈良」。
このホテルの建設は県が計画を推し進めました。
なぜでしょうか?
【外国人観光客】
「(日本に)9日間滞在します」
Q.どこに泊まる?
「大阪と東京」
【外国人観光客】
Q.奈良には泊まる?
「いいえ」
Q.なぜ?
「大阪から奈良は交通の便が良くすぐに行けるから」
奈良県は以前から観光客の「奈良泊らない問題」を抱えているのです。
新型コロナが流行する前、奈良県を訪れた外国人観光客は全国5位の約350万人にのぼりましたが、そのうち宿泊したのはわずか15%しかいませんでした。
「泊まらない県」脱却を目指して奈良公園内に誘致したこのホテルは、マリオットインターナショナルの中でも最高級ブランドです。
大正11年から受け継がれてきた知事公邸をメイン棟に構え、隣接する日本庭園「吉城園」をのぞめば、伝統の息遣いも感じられます。景観にも配慮された2階建ての宿泊棟は、ゆとりある客室が43室あり、和を取り入れた落ち着いた雰囲気です。
さらに…
【記者リポート】
「こちらの部屋がホテルでも1室しかないプレジデンシャルスイートなんですが、リビングダイニング、そして寝室もあってなんと広さ98平米もあります」
まるで一軒家のような広さを誇るスイートルーム。
内装には日本の伝統技法も使われていて、奈良公園の自然と調和した造りになっています。
総ひのき造りのお風呂では奈良市内から運びこまれた温泉が楽しめます。
そのお値段なんと1泊82万円から!
国内外のVIPを取り込むべく高級ホテルを誘致した理由について、奈良県は…
【奈良県地域デザイン推進局 竹田博康次長】
「あくまでも奈良公園に来られるお客様へのおもてなし」
【奈良県地域デザイン推進局 竹田博康次長】
「ゆっくりと滞在して、ゆっくりと落ち着いて空間を楽しもうとすると、価格帯の高い所に泊まられる方も、普通の方でもおいでになられるのではないかなと」
奈良公園内に新しくできた究極のラグジュアリーホテル、果たして奈良に宿泊する観光客を増やす起爆剤となるのでしょうか。
(関西テレビ「newsランナー」2023年8月22日放送)