【IT専門家解説】「便乗した詐欺には注意が必要」PHP欠陥発見を受け ウェブサイト停止相次ぐ 一般利用者は対応する必要全くないものの“便乗”の不審メールへの警戒必要 ITジャーナリスト・三上洋氏解説10月22日 18:12
PHPの欠陥発見を受け、銀行や鉄道会社、官公庁、身近な小売・飲食チェーンのホームページが相次いで対応に追われました。
関西テレビ「旬感LIVE とれたてっ!」に出演したITジャーナリストの三上洋氏は、「停止しているサイトは安全のために修正プログラムを入れている状態であり、一般の利用者が対応する必要はまったくない」と説明しています。
一方で、「今回の件に便乗した詐欺には注意が必要だと」呼びかけました。
■ 銀行から鉄道、気象庁、楽天市場まで 影響は広範囲に
影響を受けた企業や団体は多岐にわたります。
現在復旧済みのものも含め、気象庁・厚労省などの中央省庁、大阪府などの自治体、静岡銀行・みずほ銀行・大和証券・JR西日本など金融機関や鉄道会社、楽天市場・NTTドコモ・CoCo壱番屋・大戸屋・すき家などの企業も対応に追われました。
「金融機関のホームページが見られない、アプリが起動できない」といった事態に直面した人もいるのではないでしょうか。
■ PHPとは ウェブサイトの裏側を動かす言語
PHPについて三上氏はこのように説明します。
【三上洋氏】「ウェブサイトの裏側を動かすプログラミング言語です。企業のサーバーが私たちのアプリやウェブサイトを表示させるための命令。ウェブサイトの運営には欠かせないもの。
PHPは世界で最も利用が多く、全世界のウェブサイトの約7〜8割で使われている」
具体的には、ユーザーの入力をサーバーが受け取り、PHPが実行されてデータが作成され、画面に表示されると言った流れがあります。
例として企業のホームページ、ネットゲーム、ショッピングサイトが挙げられます。
■ 見つかった欠陥は「家の壁に開いた穴が開いている状態。犯人が侵入できてしまう」
今回、どのような欠陥が見つかり、どのような修正が行われたのでしょうか。
【三上洋氏】「PHPはプログラム言語ですから、ここに穴、家で言うと家の壁に穴が開いているような状況。犯人がその家の穴をグリグリっと大きくすれば侵入できてしまう。家の中に入れる。
そこで家を建てたメーカーが壁を直しに来て、漆喰を塗り、外から入れないようにします。これが修正プログラムです。
修正プログラムは今回もうすでに登場していますので、これを適用すれば安全になります」
作業の難易度については、次のように話しました。
【三上洋氏】「そんなに難しいものではありません。基本的には修正プログラムを実行すれば、大体のサイトではそのまま適用できて、安全になる」
■ 止まっているのは“安全のため” 利用者の対応は不要
わたしたち利用者・消費者は、何か対処しなければいけないことはあるのでしょうか。
【三上洋氏】「全く関係ございません。私たちのスマホ、パソコンとは無縁のものでございます。今止まっている、動いていないサイトは、安全策、そして修正プログラムを入れるために止まっている状況。
つまり今後安全になるために止まっているので、サイバー攻撃を受けているわけではありません」
■ 高市総理がXで“異例の注意喚起” 「大至急のお願い」
21日の夜10時ごろ、高市総理がXで「『大至急のお願い』と発信を行い。修正パッチの適用を要請しました。
【三上洋氏】「とても異例なことだと思います。日本のトップが、ITのことについて注意喚起を大至急で出す。そのぐらい危機的な状況だということ」
政治ジャーナリストの岩田明子氏は「総理の発信は最も発信力が強く、迅速な対応を促すうえで有効なツールだということ」と指摘しました。
この投稿は、22日午後1時時点で6700万を超えるインプレッションとなっています。
■ 不審なメールは「無視してください」 ITジャーナリストが“詐欺”に警鐘
今後、わたしたちが気をつけるべきことについて、三上氏は「便乗詐欺」を挙げます。
【三上洋氏】「便乗する詐欺が怖い。『PHPに欠陥がありました』(と聞くと)、『なんか聞いたことがある、怖いな。私もそれクリックしてみよう』。それでウイルスに感染するという詐欺メールが出る可能性がある。
PHPの脆弱性、私たち個人には関係ありませんから、そういうメールが来ても無視してください」
今後警戒すべきは“便乗詐欺”
便乗詐欺が登場するかもしれないとして、十分な注意を呼びかけました。
(関西テレビ「旬感LIVE とれたてっ!」2026年10月22日放送)