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「私は見ていなかった」 ”えん罪の供述”招いた特捜部の「検察なめんなよ」取り調べ 主任検事は映像を“見ず” 付審判で罪に問われた検事の裁判に証人として出廷し“主張”08月24日 20:17

取り調べ中に「検察なめんなよ」などと罵倒したとして現役の検事が起訴された異例の裁判。 きょう=24日、大阪地検特捜部で事件の主任をつとめた検事が自身の関与を問われました。 傍聴席が埋まった大阪地裁の大法廷。 その証言台に姿を見せたのは、プレサンスコーポレーション元社長冤罪事件で事件を指揮した蜂須賀三紀雄検事です。 【蜂須賀三紀雄検事】「役割分担の中で見ていなかった」 逮捕・起訴に踏み切る大きな柱となった取り調べを主任検事は映像で確認していなかったと証言しました。 ■「検察なめんなよ」取り調べに至った背景が明らかに

【田渕検事(取り調べ映像より)】「嘘だろ。嘘をついて、まだ言い訳するなんて!ひどいだろ!」 取り調べで罵倒や脅迫を行ったとして、特別公務員暴行陵虐罪に問われている元大阪地検特捜部の田渕大輔検事(54)。 裁判所の決定によって開かれることとなった異例の刑事裁判で、その取り調べに至った背景が明らかになってきました。 7年前、土地取引をめぐり部下らと共謀して21億円を横領したとして逮捕・起訴された不動産会社「プレサンスコーポレーション」の元社長・山岸忍さん。 特捜部が山岸さんの逮捕に踏み切った柱が山岸さんの関与を認める部下の供述でしたが、裁判で部下の供述は否定され無罪となりました。 24日、証人として法廷に現れたのは、当時、主任としてこの事件の指揮にあたった蜂須賀三紀雄検事(53)です。 ■山岸さんの逮捕に消極的だった蜂須賀検事は一転…

蜂須賀検事は当初、山岸さんの逮捕に消極的でしたが、最高検察庁との協議後には一転… 【蜂須賀主任検事が田渕検事らに送ったメール】「上級庁(最高検察庁)からは、色々御指導いただいており、本当に悪いやつの処分をどうするのかということを含め、早めの中間報告を求められており(来週11日頃!)メリハリを付ける必要があります」 そしてこのメールの翌日から田淵検事による“問題の取り調べ”が始まったのです。 【田渕検事】「なめんじゃねえよ。いい加減なこと言っちゃダメだろ!なんでそんないい加減な説明するんですか!嘘をついて、まだ言い訳するなんて!ひどいだろ!命かけてんだよ。検察なめんなよ」 部下は取り調べの中で嘘の供述をし、それが主な「証拠」となり山岸さんは逮捕されました。 ■「机を叩くなどの言動は自白の任意性を損なうものではないか」特捜部の部長と副部長に報告も

山岸さんの“起訴ありき”で進んでいった捜査。しかし、引き返す機会もありました。 過去の不祥事を教訓に、特捜部などの独自捜査事件において捜査や取り調べの適切をチェックする「総括審査検察官」を置いた検察庁。 山岸さんの逮捕後に、田淵検事の部下に対する取り調べ映像を確認した「総括審査検察官」は、特捜部の部長と副部長に「机を叩くなどの言動は自白の任意性を損なうものではないか」などと報告していました。 しかし、蜂須賀検事を含む特捜部の幹部らは問題視することなく、山岸さんは翌日起訴されたのです。 ■映像を確認しなかったことに質問が及ぶと…いらだつ様子で説明

なぜ、指摘は見過ごされてしまったのか… 24日の法廷で指定弁護士がその経緯を問いました。 【検察官役の指定弁護士】「問題となったのはどこか分かっている?」 【蜂須賀検事】「その部分は当時、見ていなかった」 【検察官役の指定弁護士】「総括審査官が指摘しているが見ようと思わなかった?」 【蜂須賀検事】「弁護人から不服もなく、見ようとまでは思わなかった」 【検察官役の指定弁護士】「総括審査官が見て、副部長が見ていたのに?」 【蜂須賀検事】「役割分担の中で見ていなかった」 【検察官役の指定弁護士】「あなただけだけが見てないが?」 【蜂須賀検事】「そうまとめられると、どうかと思います」 自分だけが映像を確認しなかったことに質問が及ぶと、いら立った様子で、こう説明した蜂須賀検事。 そして、“問題の取り調べ”が始まる直前に送ったメールについて問われると、「私自身が山岸さんをどうするのか留保していて早めに報告するため」と説明し、「最高検の見立ては感じなかった」と答えました。 ■田渕検事の取り調べは「“主任検事の描くストーリーを頭に入れて…」

24日の裁判終了後、検察官役の指定弁護士が会見しました。 【検察官役の指定弁護士 山口昌之弁護士】「主任検事の描くストーリーを頭に入れたうえで見極めをつけなさいという風に指示をされる。田渕検事の取り調べにつながっていると少なくとも証拠上は言える」 次回の公判は10月6日に予定されています。 ■「抜本的に捜査の構造を変えていく」必要 「この問題はずっと続く」橋下氏

異例となった裁判について、弁護士の橋下徹氏は「抜本的に捜査の構造を変えていかなければ、この問題はずっと続く」と指摘しました。 【橋下徹氏】「(罪に問われている)検察の取り調べ、これはもうダメでしょ。裁判所を含めてこういう取り調べは、現代社会においてダメだということを、はっきり示さないといけないですね。 だから本来は証拠を集めての取り調べにしなきゃいけない。いま、残念なことに捜査機関に証拠を集める手法が限られてしまっているので、僕は通信傍受とかGPSとか司法取引も含めて、もっと捜査機関に武器を与えて客観的な証拠を集める。 その代わり、弁護側にも防御権として取り調べの段階から立ち会い権を認めるとか、抜本的に捜査の構造を変えていくようなことをやらないと、この問題はずっと続くと思いますね」 ■「厳しい取り調べという時代は終わりにしないとダメ」

【青山和弘氏】「私もひどい取り調べだと思います。自白偏重の日本の捜査のやり方の限界が見えている。 ただ一方で、今回の件は冤罪だったとしても、犯人を取り逃がすような取り調べがいいかっていうとそうではない。 どうすれば公平公正な裁判に繋がるような取り調べができるのか、考えていくことが何よりも大事だと思います」 【橋下徹氏】「厳しい取り調べという時代はもう終わりにしないとダメだと思いますよ。厳しい取り調べじゃなくて、証拠をもとに説明を受けるという取り調べにしないと。 今までは厳しい取り締まりをしないと自白が取れない。それが捜査機関の大原則みたいなんだけど、厳しい取り調べをやめる」 ■民事裁判での「取り調べ映像」の公開が制限される可能性も

今回の取り調べ映像は、国を相手取り民事裁判を起こした山岸さんの弁護団が、その「民事裁判の証拠」として正式に入手したものを報道各社に公開しました。 取り調べ映像について、刑事裁判では裁判以外での使用が禁止されていますが、民事裁判については規定はなかったことから公開が実現しました。 しかし、法務省は現在、民事裁判においても制限をかけることも検討しています。 【橋下徹氏】「これは最悪じゃないですか。民主主義が発達していないようなことをやってどうする。(取り調べ映像を公開したことで)こういうことが問題なったわけでしょう。 今まで一体どんな取り調べをやっていたんだと。これは政治家が頑張って、法務省のとんでもないふざけた主張は政治家がガツンと押さえ込まないといけないですよ」 (関西テレビ「newsランナー」 2026年8月24日放送)

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