「野党はみんなピッチャーになりたがる。団結を」旧華族出身・池坊保子元衆院議員が“国会最終盤”に危機感 副首都法案・議員定数削減案に「多数決で決めればいいわけじゃない」と「中道」元共同代表・斉藤鉄夫氏07月17日 19:00
国会の会期末がきょう=17日に迫る中、与野党の対立により会期の延長がほぼ確実な情勢となっています。
対立の原因の1つが、与党が成立を進めている「衆議院の議員定数削減法案」や「副首都」法案です。
そんな中、旧華族の出身で、創価学会員ではない唯一の元公明党議員・池坊保子氏と、公明党前代表で中道改革連合の前共同代表(現在は中道改革連合・顧問)斉藤鉄夫氏が関西テレビのインターネット番組で対談。
池坊氏は野党に対して「みんながピッチャーになりたがる。大きな目的のためには自分を捨てることも大切」と提言しました。
また、斉藤氏は「少数意見が議席に現れない選挙制度は民主主義の危機」と懸念を示しました。
■「みんながピッチャーになりたがる」野党には“団結力”が足りないと指摘
池坊氏は「野党の体質」についてこう指摘しました。
【池坊保子氏】「野党の方に申し上げたいのは、皆さん個々人で会うと、とても優秀なんですよ。だけどみんながピッチャーになりたがる」
池坊氏は、野球に例えながら、補欠も含めた「全員の協力」があってこそチームが成り立つと述べ、野党の政治家には「大きな目的のためには自分を捨てる」姿勢が足りないと指摘しました。
その上で「その点は自民党は偉い」と、自民党の団結力を評価しました。
斉藤氏もこの意見に同調し、自民党は政権を長らく担っていることから「『みんなで協力し合わなかったら政権を維持できない』とよく分かっている」と分析しました。
■「少数意見が議席に現れない選挙制度は民主主義の危機」
話題は、今国会の焦点となっている2つの法案に移りました。
1つは、衆議院の「議員定数削減法案」。衆議院の議員定数について、比例代表を45削減する法案で、与党が成立を目指しています。
もう1つは「副首都」法案で、大規模災害が起きた際に首都の機能を一時的に肩代わりする地域を法律で位置づけるための法案です。
斉藤氏は、「議員定数削減法案」について強い懸念を示しました。
【斉藤鉄夫氏】「自民・維新以外にとっては大痛手ですね。比例区(の総得票数)は自民党が約2100万票、中道は約1000万票なのですが、いまの選挙制度で議席に直すと圧倒的に自民党の形になっちゃう。なおかつ、そこから比例を減らせば、もう全く少数意見は議席として現れない」
その上で斉藤氏は「そういう選挙制度を許すと私は民主主義の危機だと思います」と指摘しました。
池坊氏もこの見方に賛同し、もし比例を削減するならば「小選挙区から中選挙区にしてほしい」と主張しました。
※小選挙区制は1つの選挙区から1人の当選者を選ぶ、現行の制度。中選挙区は1つの選挙区から複数名を選ぶもの。
【池坊保子氏】「『自民党か他党』かしかないんじゃないんですよ。自民党の中でもAさんは嫌だけどBさんがいいとか、比較があります。だけど小選挙区だと、『この人は嫌いだけど、私は自民党が好きだから…』と、通しちゃうでしょ」
「白か黒か」状態になる現行制度に疑問を呈しました。
■「副首都」法案レベルの議題は「多数決で決めればいいというものじゃない」と斎藤氏
「副首都」法案についても、斉藤氏は問題点を指摘しています。
「副首都」という言葉が法案に登場する一方で、「首都とは何か」を定めた法律自体が存在しないという根本的な課題があるということです。
【斉藤鉄夫氏】「『副首都はどうあるべきか』というのは、国の基本に関わる大きな法律ですから、例えば特別委員会を作って、そこで議論するぐらいしっかりやりましょうと。最後パパッとどこかの委員会に付託して多数決で決めればいいというものじゃない」
池坊氏も「国家の基本を迅速に処理してはいけない」とし、丁寧な議論の必要性を強調しました。
大阪都構想をめぐって地元でも大きな議論が起きていることに触れたうえで、維新が「センターピン」と位置づけてこだわっている2法案について、会期末にかけての展開に緊張感を示しました。
■「自民党がうかうかしてたら私たちが政権になりますよ」
衆院選で自民党が圧倒的な勝利を収めた一方、公明党と立憲民主党が合流して生まれた「中道改革連合」は惨敗でした。
当時、中道改革連合の共同代表で現在は顧問の斉藤氏は、「まずは参議院にも中道を」と話します。
現在は、参議院には中道改革連合の議員はおらず、公明・立憲が以前のまま分かれている状況です。
斉藤氏は、早く参議院でも合流して、衆参ともに中道改革連合が「野党第一党」になり、「自民党に代わりうる政権勢力」を目指したいとしています。
【斉藤鉄夫氏】「『政権担当能力のある塊がいる』というのは、日本の政治に大変大きな緊張をもたらすと思いますし、ぜひ最終的には我々が政権を担当すると国民の皆さんから思っていただけるよう、塊を作っていきたい」
斉藤氏は「自民党さん、うかうかしてたら私たちが政権になりますよ!」と述べ、池坊氏も「自民党が健全に発展していくためには、中道がもっと大きくなってほしい」と応じました。
(関西テレビ 2026年6月29日取材)