【速報】「平均体重の半分ほどとやせ細り下あごの皮膚が裂け…」2歳の娘を虐待し食事与えず・治療を受けさせず死亡させた罪に問われている両親に検察側「拘禁刑9年」を求刑07月08日 12:58
去年7月、和歌山市内の自宅で2歳の娘を虐待し、治療を受けさせずに死亡させた罪に問われている両親の裁判で、検察は父親の平晴流被告(26)と母親の菜々美被告(26)の2人に対し、同じ拘禁刑9年を求刑しました。
晴流被告と菜々美被告は長女の流菜ちゃん(当時2歳)に暴力を振るうなどの虐待をし、十分な食事を与えなかった上、適切な治療も受けさせずに、死亡させた保護責任者遺棄致死の罪に問われています。
流菜ちゃんは死亡した時、2歳児の平均体重の半分ほどのおよそ6キロとやせ細り、下あごの皮膚が裂けていたということです。
■2人とも「間違いありません」と起訴内容を認めたうえで…
2人はこれまでの裁判で「間違いありません」と起訴内容を認めていました。
その上で、菜々美被告の弁護側は「虐待のほとんどは菜々美被告によるものだが、保護責任者遺棄致死罪の責任については夫婦で負うべき」と主張。
一方晴流被告の弁護側は、被告自身が幼少期にネグレクト状態にあったことや、暴行や食事制限はほとんど菜々美被告によるもの、止められなかった理由などを検討すべきと主張していました。
■検察側「拘禁刑9年」求刑 両親の「責任は同程度」
きょう(8日)の裁判で検察側は「流菜ちゃんはあごの裂傷やあごの骨折など治療が必要なけががあり、保護しなければ死につながるものであり、しかもその原因は被告2人の虐待によるもの」と述べました。
さらに「流菜ちゃんは本来であれば無条件に愛情を注がれる親から疎まれ、極度にやせた状態になり、絶望の中で死亡していて、犯行の結果は重大」と指摘しました。
また晴流被告側が、「虐待のほとんどは菜々美被告によるもの」と菜々美被告より責任が軽いと主張していたことについては「晴流被告は菜々美被告の虐待を見たり聞いたりしても積極的に止めておらず、差し置いて病院に連れて行ってもいない」などとして、「責任は同程度」として、2人に拘禁刑9年を求刑しました。
■菜々美被告の弁護側「7年の拘禁刑が適切」 晴流被告の弁護側「拘禁刑6年以下」
一方、菜々美被告の弁護側は「真摯に反省している」などとして「7年の拘禁刑が適切」と主張。
晴流被告の弁護側は「不十分ではあるが、流菜ちゃんに食事をとらせようとし、できなかったが、菜々美被告との離婚も考えていた」などとして「拘禁刑6年以下」が適切だと主張しました。
■菜々美被告「私は母親でありながら、流菜の体だけでなく、心も深く傷つけてしまいました。どんな判決も受け入れます」
審理の最後に、発言の機会を与えられた菜々美被告は、時折言葉に詰まりながら次のような内容を述べました。
【菜々美被告】「流菜に心から謝罪をします。本当にごめんなさいと伝えたいです。流菜の解剖前の写真を見て、自分が犯してしまった罪の重さを痛感しました。
私は母親でありながら、流菜の体だけでなく、心も深く傷つけてしまいました。どんな判決も受け入れます。
またいつか長男や次男に会える日が来るならば、正直に話して謝りたいです
社会復帰したら、心療内科にも通い、治療して自分と夫と子供とも真剣に向き合っていきたいと思います。
心を改めます。この度はご迷惑をおかけし、申し訳ありませんでした」
■晴流被告「娘には本当に謝っても謝りきれません。一生、供養し、償い続けることをここに誓います」
また晴流被告は次のように述べました。
【晴流被告】「娘には本当に謝っても謝りきれません。成仏できるよう、日々、罪を償い、娘の思いや無念を背負い続けます。
一生、供養し、償い続けることをここに誓います」
■亡くなる直前の流菜ちゃんを「あほ」と呼び…
そしてこれまでの裁判では、両親が流菜ちゃんを疎ましく思っていたことなど事件に至る経緯が明かされていました。
亡くなる直前、虐待によって衰弱するわが子・流菜ちゃんのことをLINEで「あほ」と呼んでいました。
<流菜ちゃんが死亡する3日前の去年7月7日>
【晴流被告から菜々美被告へのメッセージ】「(流菜ちゃんは)体内おかしくなってきてるんじゃない?そろそろ腸内つぶれる」
<去年7月8日>
【晴流被告のメッセージ】「あほどう?」
【菜々美被告の返信】「あほは水飲ませて寝かせているよ」
■菜々美被告 虐待きっかけは「やっぱり長男が可愛い」夫の親族の言葉
また被告人質問では、菜々美被告が虐待のきっかけは、晴流被告の親族の言葉だったと話し、食事は「顔を見るのがいや」で与えなくなったと述べました。
【菜々美被告(被告人質問より)】「(親族が)流菜の顔を見て”やっぱり長男が可愛い”と言いました」
【菜々美被告の弁護側】「どう思った?」
【菜々美被告(被告人質問より)】「流菜は私に似ているから可愛がってもらえないと思いました。流菜に対する愛情がなくなった」
<流菜ちゃんの食事について>
【弁護人】「食事制限はあなたが決めた?」
【菜々美被告】「あげようと思っても顔を見るのがいやで」
その結果、流菜ちゃんは食事を受けつけない状態になりました。そして、食事を与えていなかったことを「風呂に入れるのが夫だった」として、晴流被告も知っていたはずだと話しました。
■晴流被告「自分も虐待…『これくらいなら大丈夫だろう』と」
また晴流被告は被告人質問で、自身が幼少期に虐待を受けていたと説明するとともに、菜々美被告の暴行について「やり過ぎだ」と思っていたことなどを語りました。
【弁護人】「2人が暴力していたのは間違いない?」
【晴流被告】「はい」
【弁護人】「あなたはいつから?」
【晴流被告】「1歳半から去年6月まで。やりづらさや、言うこと聞かないとか、外出すると泣きわめき、泣き止まなかったり、他の客に迷惑をかけたりするからです」
【弁護人】「どんな暴力?」
【晴流被告】「ゲンコツ。手加減はしていましたし、蚊とか虫を殺すくらいの勢い。自分も虐待を受けて過ごしてきたので『これくらいなら大丈夫だろう』という気持ちでした」
<菜々美被告の暴行について>
【晴流被告】「流石にやり過ぎやと思いました」
【弁護人】「強く注意しようとは?」
【晴流被告】「思わなかったです」