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【解説】福島・磐越道バス事故 橋下徹氏「辺野古事故」例に挙げ“確認ミス”は共に「学校側の責任も…国など主導で『安全管理の意識研修』を」 交通事故鑑定人は「緩やかなカーブで“居眠りや脇見”の可能性」指摘05月08日 18:35

今月6日、福島県の磐越自動車道で発生したマイクロバス事故は、高校3年生の男子生徒1人が死亡、20人が負傷する惨事となりました。 遺族は「深い悲しみの中にいて、この状況をまだ受けとめきれずにおります」とコメントを発表しています。 関西テレビ「旬感LIVE とれたてっ!」では、元千葉県警の交通捜査官で、退官後も500件以上の交通事故を鑑定する熊谷宗徳氏がなぜ事故が起きてしまったのか解説。 「100キロでも普通に通行できるカーブだった」と分析し、居眠り運転や脇見運転の可能性を指摘しました。 また、現在、学校側とバス会社側の主張が食い違っていることを受け、元大阪市長で弁護士の橋下徹氏は「どういうバスで、どういう運転手で、どういう行程で行くのかということを、きちっと学校側が業者と確認の書面を交わすのは当然のこと」と述べました。 ■「乗用車なら100キロでも普通に通れるカーブだった」

事故を起こしたのは、過失運転致死傷の疑いで逮捕された若山哲夫容疑者(68)。 若山容疑者は「時速90キロから100キロで走っていた。速度の見極めが甘かった」と容疑を認めています。 熊谷氏は事故現場の映像を見てこのように話します。 【交通事故鑑定人 熊谷宗徳氏】「右のカーブではあるんですけども、非常に緩やかな右のカーブでして、高速道路ですので大体100キロぐらいで走っていても、路外逸脱するような道路ではない。乗用車であれば100キロでも普通に通行することはできるカーブだったと思います」 つまり、道路そのものに特段の危険性はなかった、という見立てです。 では、なぜバスは逸脱したのでしょうか。 ■「前を向いたらいきなりクッションドラムがあって…」

熊谷さんが指摘するのは、居眠りや脇見の可能性です。 【交通事故鑑定人 熊谷宗徳氏】「居眠りをしてしまった、脇見をして前を向いたらいきなりクッションドラムがあって避けきれなかった、そういう状況はあった可能性があると思います」 衝撃の大きさも数字が物語ります。 【交通事故鑑定人 熊谷宗徳氏】「ガードレールに衝突してから、マイクロバスは7メートル程度ですから、後ろから突き抜けるまで0.3秒ぐらいしかない。一瞬でその衝撃がこのバスに起こるということは、相当大きな衝撃だったと思います」 亡くなった男子生徒は、車内から投げ出される形になっていました。 ■「知人の知人」がハンドルを握るまでの経緯

また、なぜ、若山容疑者がこのバスを運転していたのか。その経緯も複雑です。 北越高校が以前から取引のあったバス会社にバスの手配を依頼したところ、バス会社の営業担当が「知人の知人」として若山容疑者に行き着いたということです。 営業担当者と若山容疑者に直接の面識はなく、若山容疑者の事故歴・運転歴も把握されていませんでした。 車の手配はレンタカー会社を通じたものでしたが、その際に提示されたのは営業担当者の免許証のみで、若山容疑者の免許証は提示されていなかったことも判明しています。 なお、若山容疑者には2022年から3年間、新潟県胎内市の非常勤職員としてマイクロバスを運転した経歴があります。 ■「白バス行為かどうか」 警察が家宅捜索した理由

警察は8日、バス会社・蒲原鉄道株式会社への家宅捜索を行いました。その背景には"白バス行為"の疑いがあるといいます。 白バスとは、いわゆる自家用車と同じ白ナンバーのバスを指します。 道路運送法は、白バスが有償で客を運ぶ行為を禁じており、違反となります。 有償か無償かが今回の捜査の焦点の一つなのです。 熊谷氏はこう解説します。 【交通事故鑑定人 熊谷宗徳氏】「まず運転手に報酬を与える目的の運行であったかどうか。報酬を受け取る運行であれば白バス行為にあたりますので、警察がバス会社に家宅捜索を入ったのもその流れがあってだと思います。 ただ、これから被疑者の供述の中でいろいろ出てくると思うので、道路運送法についてはこれからまだ幅が広がっていく可能性はあります」 ■食い違う「学校側」と「バス会社側」の主張

依頼の経緯をめぐっては、学校側とバス会社側で主張が真っ向から食い違っています。 バス会社側の社長は「(高校側から)『費用を抑えるために貸切バスではなくレンタカーを手配してほしい』という依頼があった。運転手の紹介も依頼された」と説明。 一方、北越高校の校長は「部活動の顧問によれば、全体行程と人数を伝える形でバスの手配をお願いした。(レンタカーや運転手の依頼について)こうした発言をしていない」と否定しました。 見積書など書面の取り交わしがなかったことも明らかになっています。 ■「主張の食い違いになっていること自体、学校側の責任」と橋下徹氏

見積書など書面の取り交わしがなかったことを受け、橋下徹氏は「学校側の責任」と批判しました。 【橋下徹氏】「どういうバスで、どういう運転手で、どういう行程で行くのかということを、きちっと学校側が業者と確認の書面を交わすのは当然のこと。 主張の食い違いになっていること自体は、学校側の責任です」 契約書のような詳細な書類でなくても構わないので確認することが必要と述べました。 橋下氏は今回の問題に関連して、沖縄・辺野古の抗議船が転覆して高校生が死亡した事案を例に挙げ、国や自治体などが主導して学校に研修をさせるべきと主張しました。 【橋下徹氏】「多分、全国(の学校)でもこれぐらいの意識だと思います。 文部科学省と都道府県の教育委員会、私立学校を主管する都道府県の担当課が、学校の安全管理に関する意識についての研修をやらなければいけないレベルだと思います」 (関西テレビ「旬感LIVE とれたてっ!」2026年5月8日放送)

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