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「他人の関与が強くうかがわれる」遺体・通学かばん・靴が別々の場所で発見 遺体は安達結希さんと判明 元兵庫県警刑事部長と元徳島県警科捜研の2人が解説04月15日 17:48

京都府南丹市の山中で13日に発見された遺体が、行方不明となっていた11歳の安達結希さんと確認されました。 京都府警は15日、死体遺棄の疑いで安達さんの自宅の家宅捜索を行っています。 通学用リュック、靴、遺体のそれぞれが別々の場所で見つかるという不可解な状況の中、捜査はいまどのような状況で進められているのでしょうか。 兵庫県警で刑事部長を務めた捜査のプロ・棚瀬誠さんと、約30年にわたり凶悪事件の現場鑑識に携わった元徳島県警科捜研の藤田義彦さん、2人の専門家の解説から捜査の状況を解説しました。 ■家宅捜索の狙いは

棚瀬さんは今回の家宅捜索の狙いについて、こう解説します。 【棚瀬誠さん】「死体遺棄容疑というのはご遺体がどこかからあの場所に運ばれた、遺棄されたかというのが容疑の本質です。例えばご遺体についていた微物のようなものがあるとすると、運ばれた場所、もともと置いてあった場所が特定できる。それを特定するにあたって参考となるような情報が自宅にあるのではないか。そういったヒントを探す作業を今しているのではないか」 棚瀬さんはまた、「おそらく容疑者不詳の状態で家宅捜索を行っているのでは」との見方も示しました。 【棚瀬誠さん】「死体遺棄は非常に重たい事件。被害者の自宅を家宅捜索する場合、家族の同意を得て行う場合もありますが、今回は捜索差押許可状という令状を取って、丁寧に手続きを踏んでいるのではないか」 遺体鑑定のプロである藤田さんは、遺体がどこかから移動された場合に元の場所に痕跡が残る可能性について言及しました。 【藤田義彦さん】「腐敗が進むと、遺体をビニールシートでくるんでも腐敗汁など液体状態のものは漏れやすい。もし遺棄したのであれば、血液成分、ヘモグロビンがありますので、ルミノール化学発光試験などで、どこに元々あったのかを調べることもできます」 ■通学かばん、靴、遺体がすべてが離れた別々の場所で発見

園部小学校を基点にすると、遺体発見現場は直線距離で約2キロ、通学かばんの発見場所は約4キロ(遺体発見現場から約3キロ)、靴の発見場所は約6キロ(遺体発見現場から約4キロ)と、すべてが離れた別々の場所で見つかっていますが、棚瀬さんはこの点に注目します。 【棚瀬誠さん】「自発的に靴を脱いで4キロも靴下で歩いていくことはないとみんな感じている。自発的に移動しているとなれば目撃情報や防犯カメラに映ってもおかしくないのに、一切出てこないということは、言い換えればえれ他人の関与が強くうかがわれる」 安達さんの最終的な足取りは、父親が学校に送り届けたところまでで、それ以降の目撃情報は一切ありません。 ■司法解剖の結果、死因は現時点で「不詳」 死亡推定時期は3月下旬

司法解剖の結果、発見された遺体は安達結希さんと確認されました。 ・死因は不詳 ・大きな刺し傷、外傷はなし ・死亡した時期は先月下旬ごろ(3月21日~31日頃) 元徳島県警科捜研の藤田さんは司法解剖の結果について解説します。 【藤田義彦さん】「身元が最終的にDNA型鑑定で特定されたということですから、お顔の形も分からないほどタンパク質が分解されていたと思われます。骨が折れているとか包丁で刺すとかであればある程度腐敗しても分かりますが、打撲や絞殺は腐敗によって所見が見られないことは多々あります」 死亡推定時期に幅がある点についても藤田さんは「腐敗した遺体からピンポイントで死亡時期を特定するのは、優秀な法医学者にとっても難しい」と説明。 遺体の状態からの推定に加え、いつ頃まで生存していたかなどの捜査情報を組み合わせて徐々に絞り込んでいくのが一般的な手法だと述べました。 ■「秘密の暴露」とは

今回の捜査で際立つのは、京都府警の情報発信の慎重さです。遺体の発見場所の詳細、捜索に至った根拠など、多くの質問に対して「差し控える」という回答が目立ちます。 棚瀬さんはこの姿勢の背景を「秘密の暴露」という概念で説明しました。 【棚瀬誠さん】「容疑者がリュックを、靴を、ご遺体を置いたということであれば、容疑者しか分からない場所であるとすると、これは秘密になります。メディアを通じて具体的に場所や状況が出てしまうと、もはや秘密ではなくなる。警察は刑事事件の捜査としてこの秘密性を維持するべく、伝えられないところがある」 番組に出演した橋下徹さんも、京都府警が慎重に捜査を進めていると評価する一方で、「ネット上で元警察官を名乗る人物が好き勝手に語る動画について、ちょっと行き過ぎではないか」と苦言を呈しました。 「こういうときこそ地上波が、今の段階で報じられること、報じられないことをきちんと分けた上で、しっかりと視聴者の皆さんにお伝えするという役割がものすごい重要だ」と指摘しています。 ■「今後の捜査で死因が特定される可能性はある」

現時点で判明しているのは、安達さんの遺体が山中で仰向けの状態で見つかったこと、死因は不詳であること、死亡推定時期は3月下旬であること、そして死体遺棄容疑で自宅の家宅捜索が行われているということです。 棚瀬さんは「死体遺棄の捜査をしつつ、実際にいつ頃亡くなったのかはもう少し絞り込みが進んでいく」と見通しを語り、薬毒物検査の結果次第で「死因が特定される可能性はある」としています。 通学カバン、靴、そして遺体がそれぞれ離れた場所で発見され、学校に送り届けられた後の目撃情報が一切ないという不可解な状況。今後の捜査の行方を慎重に見守る必要があります。 (関西テレビ「旬感LIVEとれたてっ!」2026年4月15日放送)

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