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寒暖差が命取り?脳卒中・心筋梗塞のリスク急上昇!布団から出る瞬間に血圧が急に上がる「モーニングサージ」から身を守る冬の朝の対策法12月05日 05:00

突然死のリスクが高まる冬の朝。布団から出るときに血圧が急上昇する「モーニングサージ」という現象をご存知でしょうか。 寒い季節に気を付けたい健康リスクとその対策は・・・?  ■モーニングサージとは?危険な血圧の急上昇

そのだ内科の工藤孝文副院長によると、そもそも人の体は、夜間に血圧が下がり、朝に血圧が上がるという自然なリズムを持っています。 朝、血圧が急激に上昇してしまう現象を「モーニングサージ」と呼びます。 工藤副院長によると、「特に冬の朝は布団の中が暖かく、部屋が寒いという寒暖差が大きくなります。この寒暖差がモーニングサージを引き起こす原因となり、血管の詰まりや破裂のリスクを高めて心筋梗塞や脳卒中につながる可能性がある」と言います。 ■モーニングサージのリスクが高い人は?

特に以下のような方はリスクが高いとされています。 ・動脈硬化が進んでいる人 ・65歳以上の高齢者 ・血糖値が高い人 ・コレステロール値が高い人 ・アルコールを多く飲む人 スタジオに出演した岩田明子さんは「私はコレステロール値が高いので薬を飲んでいます。あと血圧は朝が高いので、きょうも150を超えていました」と自身の状況を語りました。 「血圧はずっと高くて朝も晩も。朝特に起きたときは極めて高いので危ない」と、自分自身がリスク要因を複数抱えていることを明かしました。 ■普段血圧が正常でも注意が必要な「早朝高血圧」

工藤副院長は「普段、血圧が高くない人でも注意が必要」と指摘します。「早朝高血圧」という状態があり、これは普段は血圧が高くなくても、朝だけ血圧が高くなる状態を指します。 驚くべきことに、早朝高血圧の人は正常な人と比べて、心筋梗塞や脳卒中のリスクが2.47倍にもなるというデータがあります。 ■モーニングサージの効果的な予防法

では、このモーニングサージを予防するにはどうすれば良いのでしょうか? 最も大切なのは、布団の中と室内の寒暖差を大きくしないことです。世界保健機関(WHO)によると、室温が18度未満だと高血圧のリスクが増加するとされています。 具体的な予防法は以下の通りです。 朝の対策 ・就寝時の室温は20度から22度が適温 ・18度未満になると高血圧のリスクが増加 ・エアコンなどで室温を調整する 夜の対策 ・体温を下げないように靴下を履いたまま就寝する 靴下を履いて寝ると寝つきが悪くなるという意見もありますが、工藤副院長は「モーニングサージを防ぐにはおすすめ」と、就寝時の靴下を推奨しています。 ■まとめ:寒暖差に注意して健康な冬を

モーニングサージは、特に寒い冬の朝に起こりやすい血圧の急上昇現象です。心筋梗塞や脳卒中などの重大な健康リスクにつながる可能性があるため、特にリスク要因を持つ方は注意が必要です。 適切な室温管理と就寝時の体温維持を心がけ、寒暖差をできるだけ小さくすることで、モーニングサージのリスクを減らしましょう。朝の血圧測定を習慣にして、早朝高血圧がないか確認することも大切です。 寒い冬の朝、布団から出るときの「ちょっとした工夫」が、あなたの命を守ることにつながるかもしれません。 (関西テレビ「旬感LIVE とれたてっ!」2025年12月4日放送)

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