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なぜ“立ち往生”起きたのか? JR西が会見「予想上回る雪が…」 浮かび上がる“予想の甘さ”と判断遅れ01月25日 20:43

 24日夜、雪や寒さの影響で交通に大きな乱れが出ました。JR京都線では、大雪と強風などの影響で、列車の行き先などを操作するポイントなどが故障し、多くの電車の立ち往生が起きました。5000人以上が足止めをされたり、最長10時間近くも電車内に閉じ込められた人もいました。  JR西日本は25日午後、緊急会見を開き、JR京都線で車両が立ち往生した経緯について説明しました。なぜ列車の立ち往生が起きたのか?

 まず、ひとことでいうと「予想を上回る雪が降った」という説明でした。具体的には… ・レールの転換部分(ポイント切り替え)が雪が降ったことによって、同時多発的に故障した ・今回、「融雪機」の点火の目安である10センチを上回る積雪があった。  と、しています。

 「融雪機」というのは線路の転換部分の凍結を防ぐための機器で、火が付くものや熱くなるものなど、いろんなものがありますが、これをJR西日本では京都駅周辺については常設しておらず、係員が事前に設置をしにいかないといけないものだったということです。

 今回、事前にJR西日本が参考にしていた気象情報では、積雪の予想が「8センチ」だったことから、前の日にその作業を「やらなかった」ということです。ところが実際の積雪量は15センチに達しました。これをJR西日本は「想定外」と会見で話しました。

 JR西日本は今回、事前に予想した降雪量を超えたと話していますが、15センチ(京都市内)というのは予想できなかった積雪量だったのでしょうか? 関西テレビ「報道ランナー」お天気キャスター・片平敦気象予報士に聞くと… 【片平敦気象予報士】 「なかなか難しい…ところですが、24日時点での私の予想は『京都市内でも10センチくらい積もる可能性がある…』でした。個人的には15センチ積もったのはちょっと多いなとは思いますが、想定される幅の中には入ってるかなと思います。ただ、JR西日本がどういう形式の気象情報をどういうふうに使っていたか?というところなんですが、『8センチ』という数字だけ見て、“ぶれ”があるということを考えずに『8だから大丈夫だよね?』という判断をしたのだとすれば、情報を出した側が『8』には“ぶれ”があることをちゃんと伝えられていなかったし、受け取る側のJR西日本も上に“ぶれ”る可能性がある場合は、どうするかというところまで考えていたのか?ということになります。予想した側と受け取った側の感覚が違う部分があるんじゃないかと…ここをしっかり検証していく必要があると強く思います」

 ここで同じ京都エリアを走る近鉄(近畿日本鉄道)の線路の雪を溶かす装置を見てみます…近鉄の場合、線路のポイントの部分に装置が常設されているということです。 【近鉄・芝原明 東花園信通区長】 「融雪機の融雪棒です。これを発熱させてレールを温めます。レールが温まると付着していた雪が解けていく仕組み」

 こちらの装置は金属の棒に電流が走って60度まで上昇します。雪の予報や低温注意報などを見て指令や現場の判断で、駅にあるスイッチを入れるだけいいそうです。

近鉄・京都線ではほぼ全ての分岐ポイントで融雪機が設置されています。24日も京都駅周辺で事前に作動させていたこともあり、ダイヤに大きな乱れはなかったということです。

 JR西日本なんですが、会見で「その後(ポイント故障で停車)の対応」についても会見でコメントしています。 「なぜ、こんなに長時間、車内にとどまることになったのか?」 これについては一言でいうと「故障したポイントの復旧を優先した」ということです。 「(ポイントを)復旧させて、電車を動かしてホームに到着させることを目指したが、同時多発的なストップだったため、かなわない列車もあった」としています。また、「夜間でかなりの量の雪だったので、多数の利用客に降りて歩いてもらうことにちゅうちょした」としています。

 今回のJR西日本の対応について、交通の安全に詳しい関西大学・安部誠治教授に話を聞くと「たしかに夜間・雪の中の降車は危険なので、復旧の優先は間違ってはいないと思うが、時間がかかるという見極めが果たして出来ていたのか、疑問です。早い段階で降車を優先する判断をするべきではなかったか」と、話してます。 (関西テレビ「報道ランナー」2023年1月25日)

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