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日本維新の会で“権力闘争” 党の新しい顔を決める代表選 松井代表の「馬場氏支持」でくすぶる不満 08月07日 12:16

日本維新の会の次の代表を決める選挙が、今月27日に実施される。松井一郎代表の政界引退表明を受けた、結党以来初の代表選だ。  この代表選への出馬を表明していた同党所属の東徹参院議員が、5日、一転して出馬を断念した。東議員は、大阪府議だった2010年、自民党を離党し、松井代表らとともに大阪維新の会を立ち上げた。今や数少ない「維新」創立メンバーの1人だ。2013年には府議を辞職し、参院議員となり、去年まで日本維新の会の総務会長を務めていた。今回の代表選には、「大阪で実現した行財政改革を全国に広げたい」と目標を掲げ出馬を表明し、古巣の大阪府議会の議員を中心に支持が広がっていた。  東議員と親しい大阪府議は、7月末、取材に対し「東さんは、地方議員と国会議員をフラットに見てくれる。維新スピリッツもある」と期待を語った。  ところが、8月5日の朝、この府議のもとに東議員から電話があり「自分を支持してくれる若い議員に代表選が終わった後、冷や飯を食べさせたくない。身を引こうと思う」と出馬断念の決断を明かされたという。大阪府議は「徹ちゃんも言いたいことはたくさんあると思う」と慮った。  なぜ東議員は出馬を断念したのか。8月5日夕方、大阪府内で本人に話を聞くと「党内の融和」を理由に挙げた。 【東議員】(8月5日) 「党内に亀裂が生じてしまって分裂するような状況になるんであれば、党内融和を優先した方がいいのかなと。本当に苦しい思いで断念することを決めました」 「やっぱり松井代表は『親分』だと思っている議員は多いと思いますよ。現実は人間関係ですから、もうこういうのはね、人間関係です。最後は人間関係ですから。もう仕方ないです。仕方ない。この一言に尽きます」  東議員が出馬をあきらめた背景には何があるのか。  東議員が決意を固める前日、松井代表は記者会見の場で、東議員について「立候補の理由がわからない」と語った。 【松井代表】(8月4日) 「東色っていうのは何を出すのか。そこはちょっとよく分からないところはあります。もっと分からんのは足立議員とか。あともう1人いたけど…」  そして、同じ会見の中で、すでに立候補を表明している共同代表の馬場伸幸衆院議員を支持することを、次のような言葉で表明した。 【松井代表】(8月4日) 「裏方の支える側の仕事をずっとやってきてくれたのが馬場議員だし、そういうことも含めて前回の衆院選がおわった後に片山先生が残念ながら病で倒れられたということもあって、(馬場議員を)共同代表に指名しているわけだから、代表として党を率いていく、党をまとめていく力は十分にありますよと、そこは党員の皆さんにひとつ参考としては伝えていきたい」  松井代表はこれまで、後継指名はしないと明言してきた。しかし、馬場議員への支持表明は実質的な「後継指名」ではないのかと、党内の議員から声が上がっている。 松井代表は、7月30日の臨時党大会で、そうした声を見越してけん制するかのように「代表選は権力闘争だ」と語っていた。 【松井代表】(7月30日) 「大学のサークルの会長を決めるようなもんじゃありません。政治の世界というのは、まさに権力をもって、政策を実現するための組織なんだから、党内であろうと、権力闘争です。自民党的だとか、批判的に言いますけど、自民党はそういう形でひとりひとりが権力闘争のど真ん中で戦い抜き、自分たちの戦う力を少しずつ蓄えアップしてきている。だから、この長い年月の間、日本の政治の中心で政権を担っているわけです」  東議員の出馬断念を受け、日本維新の会所属の若手議員の1人は「出来レースですよ。開かれた政治、脱自民と言いながら、自民党より古い考え方の人もいる。誰かを推薦しようとしている人がいても、つぶされるのが怖くて逃げてしまっている」と語った。  自民党の古い政治を批判し、改革のイメージで党の勢力を拡大してきた日本維新の会。その党の新しい顔を選ぶための“権力闘争”が、党内で繰り広げられている。  8月5日時点で、代表選には、馬場共同代表のほかに足立康史衆院議員、梅村みずほ参院議員、吉田豊史衆院議員が出馬の意向を表明している。 <関西テレビ記者 大阪府政担当 井上真一>

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