福士加代子×田中希実
1/30 “ラストラン”…福士が田中に伝えた「レースを支配する走り」
福士加代子 × 田中希美
田中選手: ミンチカツ好きです。
福士選手: ミンチカツ、意外!
田中選手: (自分へのご褒美に)コンビニのスイーツを買ったりとか。
福士選手: 可愛らしい、そんなんでいいのか、日本記録を出してもコンビニスイーツでいいのか。天才だな。
「レジェンド」から「次世代を担う新星」へ
数々の日本記録を叩き出し、「トラックの女王」として活躍しました。
東京オリンピックでは、日本の女子選手として初めて1500mに出場し、日本記録を更新するなど、大活躍をみせました。
レースを「支配する」走り
田中選手: 自分はその時1,500とかもラスト負ける選手で。だからレースが怖くて、どうしたらいいですかね、みたいな…。その時に福士さんが『自分がレースを支配する』というか、『楽しんじゃえばいいんだよ』って。その状況も含めて楽しんじゃえばいいんだよっていう。その時はよくわかんなかったんですけど。
福士選手: 支配はね、一番いい時とかになると、多分自分が一番良いとレース見えるでしょう?
田中選手: そうですね。
福士選手: 人の呼吸とかもわかってくるじゃん。そうなってくると、ここで仕掛けてもちょっと出ても、あ、この子落ちるな。とか落としてやれ。みたいな。そういう風に支配できることもあるし。ずーっと自分がレース作る感じが出来た時はありますね。
田中選手: 考えるじゃなくて、降りてくるというか。(笑)
福士選手: はい、降りてきました!素晴らしい!(笑)
福士「私、成功していないタイプだから」
田中選手: 走っていて苦しいのに、どうやって楽しむのか…今はやっと何となくその感覚が分かるというか。レースごとでテーマを決めて、今日は負けてもいいからこれをしたら自分は納得して楽しく終われるっていうことが、ちゃんと完遂できたら、もう満足。
その“楽しむ気持ち”を学んだ田中選手は、おととし福士選手の持つ日本記録を更新。
トラックを経てマラソンに転向したレジェンドの背中を追いながら、見据えているものがあります。
田中選手: 福士さんみたいに、自分をどれだけやったらいけるんやろうっていうので。自分は特に一回はやってみたいっていう気持ちがマラソンに対してはあって。
福士選手: 私、成功していないタイプだからいつになったら成功するんだろう。みたいな。これでもないのかっていうのをすごく探っていたから、もしかしたらやり続けられるのかもしれない。
福士選手: 好きだったんでしょうね…走ることとか。シンプルで自分と向き合えることが多いので。ほぼ自分のせいじゃん。びっくり、びっくりするよね。(笑)対自分との会話なんで。まぁこんなに自分自身って飽きないんだねって思いましたね。
ダメダメな希実ちゃん、出せばいいのに
田中選手: 福士さんって悩んでいるときも多かったんじゃないかなって、勝手に思っているんですけど。自分は悩んでいても周りにはあまりそういう風に見えないって言われるんですけど、福士さんは外にはそういう感じが分からないんで。
福士選手: 吐き出すというか、言っているかな。『あー腹立つ』って。
田中選手: 家族以外がその感情を受け止めてくれる人がいないんで、今家族にまとまっちゃっている感じなんですけど。
福士選手: 言っちゃえば良いんだよ自分なんて。ダメダメな希実ちゃん出せばいいのに。全然。出しても全然受け入れてくれると思いますよ。
福士加代子、大阪で挑む「ラストラン」
そこでも、見せたい姿があります。
福士選手: 全力を出しきるっていう感じですね。千鳥足にならない感じで。(笑)ちゃんとゴールはしたいと思います。
田中選手: 福士さんらしく楽しんでいる姿を見させていただいて、いかに楽しむかっていうのを学ばせていただきたいなって思います。
田中選手: 走ることをもっと自分らしく、楽しめるようになりたいなって思います。
福士選手: だめだったら、あぁ、ダメだったって言えばいいんだよ。(笑)全然。
カンテレ「報道RUNNER」1月17日放送より
第41回大阪国際女子マラソンは1月30日(日)ひる12:00~
福士選手: なに好き?食べ物?