大阪府立刀根山支援学校 訪問教育部

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新実彰平アナウンサー

はじまる

新実アナウンサーといっしょに『みんな』でつくる楽しい授業

講師
新実彰平アナウンサー
2024年2月9日(金)、吹田市にある国立循環器病研究センターで、大阪府立刀根山支援学校訪問教育部の子どもたちに向けて、新実彰平アナウンサーが出前授業を行いました。
国立循環器病研究センター
国立循環器病研究センター
まず、新実アナウンサーは、自己紹介とアナウンサーになる試験や普段の仕事についての話をしました。新実アナウンサーは、自分が出演しているテレビ番組のあるコーナーの映像を見せて、その中で起きた『失敗』についてクイズを出しました。皆さんは、何が失敗だったのかを考えて積極的に発言していました。実はこのコーナーでは、浴衣のイラストを編集するときにイラストの左右を反転させてしまい、番組を見ていた視聴者の方から「(通常は右の衿が上なのに)左の衿が上になっているのは失礼やろ」と指摘を受けてしまいました。それについて、新実アナウンサーは「何十万人というたくさんの人が見るから、皆さんが嫌な気持ちにならないようにしないといけない」と話し、番組制作に伴う責任の重さと、多様な視聴者の方へ配慮することの大切さなどを伝えていきました。
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次に、新実アナウンサーは、1月28日に開催した『大阪国際女子マラソン』の実況を通して、番組やニュースが放送されるまでの準備について説明しました。「ニュース番組では、何が起きても対応できるように多くの準備をする。でも、100準備しても1ぐらいしか出せないことの方が多い。だから、『99%は無駄』になってしまう」と、準備の大変さを話しました。そして、新実アナウンサーは「これからテレビやYouTubeを見るときは、その『準備』を想像してくれたらうれしい」とその想いを伝えました。この話を聞いた子どもたちの中には「大変そうだけど、ちょっとアナウンサーをやりたくなった」と話す子どももいて、新実アナウンサーもうれしそうにしていました。
また、テレビ番組を何人ぐらいで作っているのかという質問に対しては、『newsランナー』などのニュースを放送するのに、約200人もの人が関わっていると答えました。これを聞いた子どもたちと先生はとても驚いた様子でした。
新実アナウンサーは、「人によってさまざまな考え方があるので、テレビを見ている人には自分で答えを決めて欲しい。誰かが言ったことをそのまま鵜呑みにせず考える大人になって欲しい」と話しました。
新実アナウンサー
授業の後半には、みんなでニュースの原稿を読むことに挑戦。原稿を読んでいる姿を新実アナウンサーが撮影し、皆さんに送ることにしました。子どもたちの中には、原稿を読み終えたあと、新実アナウンサーに向かって笑顔でピースをする子どももいて、とても楽しそうでした。さらに、スラスラと原稿を読み上げていた子どもたちに新実アナウンサーは「アナウンサーみたいやんか!!」とうれしそうに褒めていました。
大阪府立刀根山支援学校 訪問教育部
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最後に、新実アナウンサーは子どもたちや保護者の方、学校の先生方や病院のスタッフの皆さんに向けて「今は学校に行けなくて、運動もできないかもしれないけれど、実はすごいことをしている。僕らよりはるかにすごいことをしている」と言葉をかけ、勇気づけていました。それを受けて、子どもたちは新実アナウンサーに「君もすごいだろ」などと返答して、病院内に温かな笑いが生まれていました。このように、今回の出前授業では、新実アナウンサーと子どもたちの掛け合いによって、楽しい授業が作られていきました。
授業を終えたあと、子どもたちは「1時間を感じないほどあっという間だった」「原稿を読んでみるのをやって悔いはなかった」と、新実アナウンサーは「子どもたちにとって、少しでも楽しいと感じられる、そして心に少しでも何かが残る時間になっているとしたら、これ以上の喜びはない」と感想を述べていました。
子どもたちと新実アナウンサー、そして保護者の方と学校の先生方や病院のスタッフの皆さんが一緒になって、笑顔と学びが溢れる素敵な時間を過ごせたのではないかと思います。