関西テレビ放送株式会社


番組審議会
No.564 2015.4.9
関西テレビ
ゆうがたLIVE ワンダーについて審議
出席の委員

上村洋行・司馬遼太郎記念館館長(委員長) /井上章一・国際日本文化研究センター教授 /大久保育子・消費生活専門相談員 /瀧藤尊照・四天王寺大学教授 /通崎睦美・音楽家・文筆家 /鳥居洋介・産経新聞大阪本社編集局長 /難波功士・関西学院大学社会学部教授 (50音順)

レポート参加
後藤正治・作家
関西テレビ

福井澄郎 代表取締役社長/ 堤田泰夫 専務取締役/ 宮前周司 常務取締役/ 大澤徹也 編成局長/ 森田拓治 制作局長/ 伊東亮報道局長/ 安渕修 スポーツ局長/ 奥村肇 制作技術局長/ 永井靖 東京コンテンツセンター長

4月番組審議会では番組改編報告に加え、2014年度下期の「放送番組種別分類実績」が報告され、了承された。番組審議は月~金(午後3:50~7:00)の新・帯ワイド「ゆうがたLIVE ワンダー」(3月30日(月)・31日(火)放送分)が対象となった。ニュースと情報バラエティのベストミックスをめざすための、アドバイスが表明された。

二ュースと生活情報、硬軟あわせたコーナーが組み込まれたワイド番組。長時間だが、なかなかよくできた全体構成で退屈することなく見た。関西に密着した番組という方向性が伝わってくる。
ニュースをただ伝えるだけではなく、背景や影響する事象、事柄とかを「深読み」するべきだ。その方向をはっきり打ち出せれば、わりやすく深いニュースワイドになると思う。
「ニュースをわかりやすく」とあるが、間口を広げ過ぎるよりも、「誰に、わかりやすく伝えたいか」を明確にしたほうがいい。高齢者狙いなら「こどもニュース」の逆版みたいな手法・コンセプトもあろう。

情報バラエティーとニュースの融合について。

「ガチ」の硬派ジャーナリズムにこだわるより、午後帯も高視聴率の「よ~いドン!」風にできまいか、という判断があったのではないか。それはそれで結構なのだが、思惑どおり数字がとれるか?
バラエティに取り込まれるとニュース本来の姿が消えていく、「ニュース番組とバラエティの境界線」がややこしくなってしまわないかという懸念。井戸端会議にならないようにしたほうがいい。
バラエティなのかニュース番組なのかよくわからないが、コメンテーター陣、地味過ぎるかも。辛口コメンテーターの鋭い論評、ニュースの深掘りなどを、うまく取り込んで欲しい。期待している。
関西目線で関西のニュースに触れていくのはいいが、ゆるやかになり過ぎて、無難に過ぎる。辛口ゲストが、日本国のためにとか世界平和のためにとか一生懸命話される感覚も、たまには欲しい。

新番組のMC、キャスターについて。

ワイド番組の中で関西を浮上させる狙いはいい。初回、2回は不馴れな部分が出た。キャスター陣、「随分成長したかな」という感じはあるが、まだこの番組に「なじんでいないな」という印象。
3人のキャスターは、「うまいぐあいに絡んでいくだろう」とは思う。藤本アナもニュース畑ではないようだが、明るさが岡安アナ村西アナにうまく連携すれば、心地よい感じがするのでは…。
ニュースをメインとするワイド番組への評価は、キャスターの力に左右される。ベテラン芸人をビシバシ仕切るバラエティイメージで来た藤本キャスターは、産休明けの登場。ほがらかで明るい人柄が伝わってくる。
藤本景子アナのMC起用には未知数の部分もある。賭けたのだから視聴率的に厳しいことがあっても、彼女のキャラクターを「個性」として受け入れられ、支持されるまで、キチンと我慢すべき。

月~金通しの帯企画の「おばあちゃんとお買いもの」コーナーの議論は沸いた。

「おばあちゃんとお買いもの」は月~金企画で、ポイントになってくる。このコーナーの視点に広がりが出てきたら、続けて見ていく習慣視聴の原動力になっていくのかもしれない。
「おばあちゃんのお買いもの」は、長く続けていくと、新実アナが「理想の孫」として定着して、関西のおばあちゃんたちの知名度100%の人気者になりそうなブレークの予感がする。
「おばあちゃんとお買いもの」企画、「なぜ、このコーナーをやってるか」の訴求が弱い。おばあちゃん選定方法が知らされていない。「名物ばあちゃん」「ばあちゃんリレー」などと押し出せば…。
「高齢者シフト」に徹するのもいいんじゃないか。視聴者は高齢化する。購買力ある高齢者を狙っていろんな球を投げ、スポンサーに媒体価値を訴求する途だ。
おばちゃんたちもいつかはおばあちゃんになっていきはる。視聴者は自分の将来の姿を見てると共感する。元気なひとり暮らしの紹介、が一番元気もらえるということでの、元気提供番組だ。
高齢者は「時代劇を与えとけばいい」という単純な存在ではない。おばあちゃんたちも購買力あるから「買い物」、「孫を尋ねて三千里」の企画もあわせて、カンテレ得意の領域を目指すのもいい。

その他のコーナー企画について、「予定調和」を「越えろ。」

「まち歩きもの」が多いことは、「よ~いドン!」の影響か。月曜から金曜まで朝も夕方もウロウロしてやれるぐらいのネタが、関西にあるのかということに危惧を覚えた。
自転車で「まち歩き」、一つのアイデアで武井さんのキャラクターも結構おもしろい。しかし、やはり「まち歩きもの」が多過ぎて、「この先どう続くのかな?」ということを危惧もする。
藤本アナと「オンライン塾」の中継掛け合いは、生の「双方向性」のインパクトがあった。「ゆうがたLIVE ワンダー」だから、録画のコーナーばかりじゃなく、ライブ的なものに力を入れるべき。
「マタハラ」をめぐるやりとりはスリリングだった。「カンテレにマタハラはなかったのか?」の問いに「無かった」と言い切れぬ藤本MCが、「予定調和」をスレスレで廻そうとする姿に、段取りを超える可能性をかいま見る。
すごくちゃんとつくって「ゆるく見せる」のは理解できるのだが、「ゆるい」がウリになるのか、制作側が「ほっこりとしたゆるい企画です」とか「ただそれだけ…」とまでいう。それは違うだろう。

懸念材料や注意点の指摘もあった。

小窓ワイプの多用が、ものすごく気になる。その人の話をしてもいないのに、その人の表情抜いても「ろくな顔していない」ので、抜かずにそのまま普通にした方が番組に集中できるのでは…。
「チャリぶら」自転車は、交通ルール順守と安全確保を万全に。タレントが「特殊メーキャップ」のプロを訪ねるのだが、聞き役が笑わそうとし過ぎて、答えが返ってこない、つまりバラエティが過ぎる。
80歳の女性が娘と孫に支えられてフルマラソンを完走。感動的な場面だが本当にハラハラしながら見た。80歳にピンマイクと集音機を付け42キロ走らせるという、企画には違和感を覚えた。
韓国に「神社」は無い。MCは「寺社仏閣」と訂正したが寺社の「社」も無い。戦後、韓国が全て取り除いた歴史を考えれば、デリカシーのない間違いだ。報道色を薄めたからではない、と思いたいのだが…。

番組審議会に出席して

報道局報道センター チーフプロデューサー・澤田芳博
今回の番組審議会では、3時間の番組を2回分も委員の皆様にご覧頂いたうえ、貴重なご意見をいろいろ伺うことが出来て、チーフプロデューサーとして大変参考になりました。「ゆうがたLIVE ワンダー」は報道としても長年放送してきた「アンカー」をたたんで、さらに1時間前倒しで制作しているニュース情報番組ですが、締め切りが早くなったり、これまでにない企画を取り扱ったりで慣れない部分もありますが、委員の方も仰られていたようにしっかりとしたニュースを伝えた上でさらに分かりやすい内容になるよう真摯に番組作りをしていきたいと、審議会に出席させて頂いてあらためて思いました。
現状、"夕方ニュース情報番組"戦争の中で、これまでの視聴者がいったん離れたこともあり、苦戦を強いられていますが、取材や内容は他社に負けないものを作りつつあると感じていますので、委員の意見にもあった「LIVE」感を大切にしながら、関西の夕方を代表する番組に育てていきたいと思います。

報道局報道センター ディレクター・沖本有二
初めての番組審議会。しかも、審議の対象は、立ち上がったばかりの「ワンダー」。私たちも日々、手探りで進んでいる中で、(どこまで質問に答えられるだろうか…)と多少の不安を抱えながら、12階に向かいました。しかし、審議会の雰囲気は、予想に反して終始穏やかで、委員の方々からは「視聴者にはこう見えているんだよ」という部分を、率直に、的確に、ご指摘頂きました。
一番ズシっときたのは、ある委員からの「ニュースを見やすく、というのは理解できるが、ただ『ゆるい』だけの番組にならないように」という一言。もちろん心がけていましたが、改めてご意見としてうかがい、自分たちの方向性を再認識できました。まだよちよち歩きの「ワンダー」ですが、早めにご意見を聞けて良かったと思います。委員の方々は、3時間もある「ワンダー」を2本分、計6時間も視聴頂いたということで、改めてお礼を申し上げます。

〒530-8408 大阪市北区扇町2丁目1-7 関西テレビ放送 番組審議会事務局

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