関西テレビ放送株式会社

 

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  • 2007年第1版前文

過ちは二度と繰り返しません

2007年1月7日放送の「発掘!あるある大事典Ⅱ」の捏造問題に端を発した一連の問題で、関西テレビ(以下、「私たち」という)は、総務省から「警告」という最も厳しい行政指導を受け、また、日本民間放送連盟からも「除名」という重い処分を受けました。
今回の問題は、私たちが番組を捏造したことに対する責任にとどまりません。私たちは、テレビ業界全体に対する信頼を大きく傷つけ、ひいては表現の自由への制限を招くことになりかねない状況を生んだ事実を厳粛に受け止めなければなりません。私たちは自らの信頼回復に努めるだけでなく、業界全体の信頼回復に対して大きな責任を負わなければなりません。
私たちは、調査委員会報告書が、「番組制作力を回復していく過程で、制作会社や視聴者・市民との新たな信頼関係を築いていくこと、関西テレビが再生していく道筋はここにしかない」と結ばれている意味を重く受け止め、その実現に真摯に取り組んでまいります。
「放送で失った信頼は、放送で取り戻すしかない」ということを肝に銘じ、私たちには、番組制作を通じて、視聴者の皆さんに見えるかたちで再生していく姿を示す責任があります。

私たちは、「過ちは二度と繰り返さない」との強い決意と誓いの下に、私たちが果たすべき責任と行動原理を明示した「関西テレビ倫理・行動憲章」を定めました。そして、その精神に則り、この「番組制作ガイドライン」を作成するとともに、ホームページに公開することにしました。私たちが、どのような姿勢で番組を制作しているかを開示することで、視聴者の皆さんをはじめとする1億人の厳しい目で、私たちの番組を見ていただこうとの決意です。
私たちが放送で失った信頼を取り戻すことは、容易なことではありません。これから永い年月を要するという覚悟を、厳しく自らに課さなければなりません。
私たちは、犯した過ちを決して忘れないことと、二度と過ちを繰り返さないことを固く誓い、私たちが負った責任の重さをしっかりと認識して、自らが定めたこの「番組制作ガイドライン」を遵守します。


自浄自律の精神と責務

一番大切なことは、どのように番組を制作するかということ以上に、放送人に求められる高い倫理観に基づいた、誰に対して何を伝えたいのかとの制作者の明確な情熱です。何を求め、何を自己実現しようと関西テレビに入社したのか、マスメディアを目指した時の情熱や正義感こそが、番組制作の根幹です。このガイドラインの第1章を「番組企画」のガイドラインとした所以です。
また、私たちの番組が、常に、視聴者の皆さんの厳しい目で見られているとの緊張感と認識が重要です。放送を通じて、視聴者の皆さんとどう繋がりを持つかという努力が求められます。このガイドラインでは、視聴者の皆さんからの意見をはじめ、私たちの番組に対するさまざまな批判や意見に真摯に向き合い、積極的に、情報を開示する姿勢を示すために「説明責任のガイドライン」の章を設けました。

私たちは、視聴者・市民の皆さんに「嘘・偽りのない」「わかりやすく面白い」番組を提供するために努力してきました。「報道の自由」や「表現の自由」が私たちに認められているのは、この公共的使命を担うべきマスメディアであるからという自覚をしっかりと持たなければなりません。また、「関西テレビは、自主・自律性を保障され、一種の特権的地位を与えられた放送事業者として、真実性の保持という重大な責務を負っている」との調査報告書の指摘を重く受け止め、自らの番組は自らが正し、自らが律していくという自浄自律の精神と責務を真に理解しなければなりません。

放送法をはじめ番組制作に関連するさまざまな法令や関西テレビの放送基準を遵守することは、当然、厳格に求められます。しかし、それ以上に重要なことは、番組制作に携わる者の極めて高度な倫理観であることを再確認しなければなりません。
番組制作に対する情熱と愛情、そして責任と誇りこそが、真に、番組制作における過ちを正すものです。そして、これを共有する同志としての制作会社とのパートナーシップに基づく番組制作こそが、この「番組制作ガイドライン」を通じて、私たちが目指すものです。