関西テレビ放送株式会社

 

  1. 第8章 広 告
  • 第8章 広 告

なぜ広告に規制があるのか?

放送は、自律を前提に高いレベルの報道・表現の自由を享受しています。しかしこれは番組のこと。番組でなくてCMだとすると、とたんにさまざまな制限を受けます。

番組は、免許を受けた放送事業者が自律を前提に作るものですが、CMは数多い事業者が競争に勝ち抜き営利を獲得するために流すものです。そのため「事業者間での公正かつ自由な競争を促進する必要」「事業者と消費者は立場の強弱、情報の多寡に差があるので、消費者を保護する必要」などから、法令によって実にさまざまな規制がかけられています。

規制の対象は、広告を出稿する事業者でもあり、広告を放送する放送局である場合もあります。

また、法令以外にも、国が役所に示す取り締まり事項のあらましを示す通達や事例集、業界団体が業界内での決めごとを加盟各社に示す自主規制や綱領、ガイドラインの類なども参考にすべきものです。

関西テレビや民放連の「放送基準」は、各種の法令やガイドラインなどを参照し、自らの媒体としての価値の向上や維持も考え合わせて、長い歴史で積み重ねてきた多くの事例を集積して作り上げられたものです。

放送法が「番組基準」を定めることを求めたのに対し、民放では放送の内容が番組とCMにまたがるために、「放送基準」という名前にしたのです。つまり、CM考査は、番組考査と比べて極めて多い規制法令等を正確に、かつ慎重に参照しながら行う、放送が自律を保つために欠かせない、大事なステップなのです。