アナウンス用語番長・豊田アナウンサーの用語ざんすか?

アナウンス用語番長・豊田アナウンサーの用語ざんすか?FNSアナウンス用語統一部会に参加しているアナウンス部の用語番長(日本語番長ではなく、あくまで、KTVのアナウンス用語番長です)豊田康雄アナウンサーが、用語ハンドブックに基づいて、ニュースで使うことば、表現について、言わせてもらっても、ようござんすか?

“盛った”表現

先日のカンテレ通信でアナウンサーとして気をつけたい、ついつい口にしてしまう装飾的なことば、いわゆる“盛った”表現をクイズ形式で紹介しました。アナウンス部の石巻ゆうすけ部長とともに番組の司会・進行をつとめる関 純子アナウンサーが野球の4番バッターという想定で「4番・関、まさかの三振!一塁側ベンチ内、静まりかえっているのが見て取れます」という実況コメントの“盛った”部分を探してもらったところ…真っ先に関アナウンサー自ら「私が4番ってところ、しかも説明の絵が若い女の子になっているところ♡」と、まさかの(?)指摘をし、コメンテーターの影山貴彦さんとわかぎゑふさんから「答えにくいわ!!」と突っ込みが…それはさておき、気をつけたいのは「まさか」と「見て取る」です。「まさか」は本来、実現の可能性が非常に低い事象が起きた時や予期しない事柄が起きた時に使います。野球ではホームランか三振かという表現もあるように、強打者でも三振することは珍しくありません。場面を劇的に盛り上げようとするあまり、三振をありえない出来事にしているのではないでしょうか。「見て取る」は本来、情勢や相手の真意などを素早く察知することで、誰が見ても状況が明らかな場合は使いません。三振でベンチが意気消沈しているのは誰でもわかるので「静まりかえっています」で十分なのですが、アナウンサーとしていち早く状況をとらえて伝えているぞ、という心理からか、ついつい「見て取れます」と口にしてしまうのかもしれません。自戒を込めて…ようござんすか?