わかぎゑふ連載エッセイ「大阪のおばちゃん目線」

プロフィール

ハチプレ!版 第28回

「楽しみ」

入社6年目のアナウンサー、新実彰平君が春から始まった「みんなのニュース 報道ランナー」のメインキャスターを務めている。いやいや、それだけではないカンテレの新しい顔としても売り出し中だ。
爽やかで、キリリとした風貌、時々みせる子供のような笑顔、加えて関西弁がぽろっと出るところ等々。世のおばちゃん達が「いやぁ、こんな子が息子やったらええのに」とハートをわし掴みにされているのは簡単に想像できるところである。きっとファンが増えるだろうし、彼はそれに十二分に応えるだろう。

毎年行われるアナウンサー朗読会の演出を担当させてもらって10年ほど経つが、新人アナは必ず出演するので、新実君が入社してきた時のこともよく覚えている。
この連載にも書いたが、去年は「WONDER」という障害をもった少年の物語をみんなに読んでもらった。彼は主役の少年だったが、一回のダメ出しであっという間に本質を理解し、次には完璧に出来てしまった。「頭がいいんだなぁ」と感心させられたのは言うまでもない。

しかし、入社してきた当初はなかなかに今風のぼんぼんだった。「朗読に興味ある?」と聞くと「はい!歌とかも歌いますよ」と答えるような人で「そんなこと聞いてない、朗読に興味があるかどうか聞いたんや」「あ、あります。あります。」「あ、ってなんや?アナウンサーやねんから普通に『あります』って一回だけ言うたら?」「そうですよねぇ、そういうとこあるんですよ僕」というような先生と生徒みたいな会話をした。まだ学生の延長のようなところが抜けきらない青年という印象だった。

そんな感じだったので私は新実君のことを「彰平」と呼び捨てで呼んでいた。彼がテレビに出てると甘ったれたこと言わないか心配でハラハラして見ていたものだった。それもあっという間に大人の顔になって行き、今ではカンテレの顔である。「いやぁ立派になったわぁ」と親戚のおばちゃんの如く喜んでいる。

こうなったらいつまでも呼び捨てにしてては失礼なので、今度会ったら「新実さん」と呼ばなくては!と思っている。若者の成長過程を見るのは本当に嬉しく、幸せな気持ちになるものだ。新実さんには今後も大活躍していただきたいものである。