わかぎゑふ連載エッセイ「大阪のおばちゃん目線」

プロフィール

ハチプレ!版 第41回

「テレビに物申す」

テレビを流して見るという事がなかなかできない。見るなら見る、見ないなら切る。これが私の見方なので、どうも「出会い」が少ない。
テレビをつけっぱなしにしてたら面白い話に出会った。と、よく友達が言うが、なかなかそんな素敵な出会いがない。当たり前か、、、
しかもこの間、珍しくつけっぱなしにしていたら腹が立ってやるせなかった。

カンテレ系列ではないが、ある局で世界のタクシードライバーにインタビューするという番組をやっていた。一人にかける時間が短く、次々別の国のタクシードライバーが現れるので、横目で見ながら仕事をしていたのだ。
ある人は戦争の話をし、ある人は自分の国を愛し、ある人は憎み、世界中のタクシーの運転手さんたちの、それぞれの人生が浮き彫りにされ、実にいい番組だった。バカな質問さえなければ、、、

「なんか質問がダサいなぁ」とイライラして見てたのだが、ある運転手が「いつまでタクシーに乗りますか?」と聞かれて「死ぬ3日前までさ」と笑って答えた。すでに老人である彼は少しお茶目な表情で最高に格好良かった。
「このおじいちゃん、人生の最後まで働いていられることが幸せなんやなー」と微笑ましく見ていたら、その後インタビュアーが「その3日間で何しますか?」と聞いた。
私は思わず「アホか?」と心の中で叫んでしまった。当然聞かれた方は苦笑いして「家族と過ごす」とか言ってるし、もう絵にもならない。

彼が「死ぬ3日前までさ」と言ったところで、この話はカッコよく終わっていた。なのになんてダサい聞き方だろうか?
人をリスペクトする聞き方ができないのか?聞き手の知性が低すぎる!
私はムカムカしてテレビを切った。
そして怒りのあまりつい放送局に電話しようかと思ったくらいだった。

「これか、テレビ局にクレーム言う人の気持ちって」と改めて実感した次第だ。
「カンテレ通信」という視聴者からのご意見を取り上げる番組にレギュラーで出させてもらっているが、本当に気持ちが分かる。作り手がしっかりしてないと、視聴者は腹が立つんですよ!まったく!