八村 倫太郎

講義に遅刻しちゃいそうな私。
「うわ…もうバス行っちゃった…。どうしよう。」
その時、1台の車が停まり…
「乗れよ！」という男性。
「えっ、あなたは？」と聞くと
「八村倫太郎。アンタと同じ大学の生徒。」
カッコいい人だけど初対面で車は…とためらっていると
「山里教授の講義、遅刻してもいいの？単位落としてもいいの？」と言われ、
結局乗せてもらうことに。

車内で私が「山里教授の講義って大変ですよね。あの教授、騒がしいから苦手だなぁ」
なんて喋りかけるが反応がない。
「どこの学部ですか？」と聞くと、かぶせ気味に
「別に無理に喋らなくていいから。黙って寝てな。」と無愛想な八村くん。

大学にて講義終わりに八村くんの姿を見つけたので、先ほどの御礼を伝えると、
八村くんの友達が私を見て
「知ってる子？」と聞くと
「さっき知り合った、どんくさい子。」と答える。
「どんくさいって！失礼じゃないですか！」と歩み寄ろうとするが転びそうになり、八村くんが私を抱えて助けてくれる。

「ほら、やっぱりどんくさい。」と言われ、プンプンしながら落としたノートを拾っていると八村くんも手伝ってくれる。するとメモ帳に書いてある住所を見て、
「この住所…」と八村くんが言うので
「私、今日からこの家に引っ越すんです。お母さんがこの間再婚して、その相手のお家に住むことになってて…。ってあんまりのぞき見しないでください！」と言うが
八村くんは「ふーん。」と意味深な表情。

新しい家に着き、中に入る私。お父さんが「これから家族4人仲良くやっていこうな。」と。
私が「えっ！？4人？」というとお母さんが「言ってなかったかしら？あなたと同い年くらいの息子さんがいるのよ。」と続ける。お父さんが「紹介するよ。おーい、こっちに来なさい！」と招き入れると…
「どうも、息子の倫太郎です。」
「えっ！？八村くん？」
彼と兄妹に…！？一体どうなっちゃうの？

私が新しく暮らすことになった家は？

（2）八村家