ストーリー

京都にある「下八軒」は、小さいけれども歴史がある花街。だが、舞妓がひとりしかいないのが悩みのタネだった。
そんなある日、下八軒にコテコテの鹿児島弁と津軽弁を話す少女・春子(上白石萌音)が「舞妓になりたい」とやってくる。彼女が扉をたたいたのは、八軒小路の老舗のお茶屋・万寿楽(ばんすらく)。芸子2人と唯一の舞妓・百春を抱えるこのお茶屋に春子がやってきたのは、百春のブログを見たからだった。

新しい舞妓がほしいからとはいえ、どこの馬の骨ともわからない春子を引き取るわけにはいかず、万寿楽の女将・千春(富司純子)は彼女を追い返そうとする。
だが、たまたまその場に居合わせた、言語学者の「センセ」こと京野(長谷川博己)が春子に興味を抱いたことから、彼女の運命は一転する。「春子の訛りでは舞妓は無理だ」という客で老舗呉服屋の社長に、京野は「絶対に春子の訛りを直して見せる」と宣言。

かくして春子は晴れて万寿楽の見習いとして夢への一歩を踏み出すことに。しかし、すぐにお座敷にあがれるわけではなく、待ち受けていたのは厳しい花街のしきたりと、歌や舞踊の稽古の日々。そして春子が何より苦戦したのは、慣れない言葉遣いへの矯正だった。舞妓になりたい一心で、懸命に稽古や言葉の矯正に励むが、師匠からは「違う違う」と叱られ、先輩芸子からは「いつになったら、ちゃんとできるの?」と責められる。ついには京野の弟子・秋平(濱田岳)から「君には舞妓は似合わない」ととどめを刺され、ショックを受ける。

果たして春子は、一人前の舞妓になることができるのか? そして、春子が舞妓になりたい本当の理由とは……?

キャスト・スタッフ

出演
上白石萌音
長谷川博己
富司純子
田畑智子
草刈民代
渡辺えり
竹中直人
高嶋政宏
脚本・監督
周防正行
音楽
周防義和
公開
2014年9月13日(土)