6月8日(火)

作曲家
梶浦 由記
東京都出身55歳。幼少期をドイツで過ごし、オペラ好きだった父親の影響でピアノを始める。様々な音楽活動を経て1995年公開の映画「東京兄妹」で劇中音楽を担当。その後、「魔法少女まどか☆マギカ」「ソードアート・オンライン」など数々のアニメ作品の音楽を手がける。昨年公開された劇場版「鬼滅の刃」無限列車編では主題歌「炎」の作詞・作曲・編曲を担当(作詞は歌手のLiSAと共同制作)。アニメ音楽の第一線で活躍を続ける。

番組情報

今回の主人公は、アニメ『鬼滅の刃』の音楽を共同で手掛け、『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』では主題歌『炎』を担当した作曲家・梶浦由記。『機動戦士ガンダムSEED』エンディングテーマや、『魔法少女まどか☆マギカ』劇中音楽など、アニメを中心に多くの話題作を生み出し、北野武監督『アキレスと亀』、NHK連続テレビ小説『花子とアン』など、映画やドラマの劇伴でも活躍する彼女は、今年3月「日本アカデミー賞最優秀音楽賞」を椎名豪と連名で受賞した。
幼少期をドイツで過ごし、父親が好きだったオペラのピアノ伴奏が音楽の原点になった。ピアノを弾き続け27歳でバンドデビューしたが、鳴かず飛ばずの日々。ところが、レコード会社からの依頼で書いたインストゥルメンタル曲が、ある映画監督の耳に留まり劇伴を任された。アニメにも活躍の場を広げた彼女は、「大好きだったオペラや歌曲の世界がここで表現できる」と気づいたという。

「BGMが作品より人の耳を奪ってはいけない」と、曲作りへのこだわりを明かす彼女。シーンに合わせて、状況説明や登場人物の感情を巧みに表現する音楽は「梶浦ワールド」と呼ばれ、「唯一無二でハリウッド映画でもやらない手法」「作品の感情部分に深く陰影を持たせてくれる」と、監督や音響スタッフも絶大なる信頼を寄せる。作曲オファーが絶えず、長年第一線を走り続ける彼女の音楽はどのように生み出されるのか。

今回カメラは、今秋公開のアニメ『劇場版 ソードアート・オンライン-プログレッシブ-星なき夜のアリア』の音楽制作現場に密着。約1カ月の制作期間に50曲近く作り上げる彼女の作業場やレコーディングスタジオで、一切の妥協を許さないストイックな素顔に迫る。「今までの人生で発見したことのない幸福感に満たされる。こんな幸せな仕事はない」と語り、感情を揺さぶる音楽で、作品に命を吹き込む作曲家・梶浦由記の7つのルールに迫る。

セブンルール

  • 1メモは五線譜ノートに
  • 2BGMは読書感想文だと思って書く
  • 3作業中の食事はスープ
  • 4歌詞に意味を持たせたくないときは造語を使う
  • 5リテイクはきちんと理由を伝える
  • 6ライブは全員を主役に
  • 7人のせいにしない