1月12日(火)

渡邉水産 社長
渡邉 美保子
佐賀県玄海町出身。20歳でお見合いし、養殖業を営む夫と結婚。13年前に交通事故で夫を亡くし、周囲の反対を押し切って跡を継ぐことに。夫の名前「穂州」を付けたブランド鯛「穂州鯛」の養殖を始め、お取り寄せで人気を集める。一度は玄海町を離れた4人の娘も地元に戻り、母と一緒に家業を盛り立てる。

番組情報

佐賀県で最も人口が少ない町、玄海町。世界有数の漁場として知られる、玄界灘に面した外津湾(ほかわづわん)で養殖された高級ブランド鯛の「穂州鯛」は、ふるさと納税の返礼品でも上位にランキングされるほど人気が高い。天然ものに劣らないモチモチの食感が特徴で、地元の料理人も「脂が少なくて甘みがある」とその味を評価する。
今回の主人公は、穂州鯛の養殖・加工を手掛ける「渡邉水産」の社長・渡邉美保子。彼女は、強い思いを胸に養殖鯛のブランド化に挑んできた。実は、穂州鯛の「穂州」とは13年前に亡くなった夫の名前。「女の人には絶対無理と言われても、旦那が残してくれた水産業をしたかった」という彼女。亡き夫の跡を継いだ母の思いにこたえ、玄海町を離れて別の仕事についていた娘4人が、地元に戻った。「お母さんを支えたい気持ちが強い」と話すのは、アパレル業界で働いていた長女の志麻さん。商品開発は4人の娘たちとの家族会議で考えられている。

事務所のすぐ脇にある穂州鯛の漁場。通常は1年半ほどで出荷するところ、穂州鯛は2年以上かけてじっくり育てられるため、エサ代や管理費のコストはかかるが、甘みやうま味が増すという。品質改良の努力を続けた結果、かつては1匹1500円ほどだった養殖鯛が、今では高級ブランドの穂州鯛として5000円の値がつくまでになった。

今回、カメラは渡邉美保子の仕事とプライベートに密着し、過疎化の進む玄海町を盛り上げるために水産業に奮闘する姿や、快活な母と支える娘たちとの人間味溢れる「オンリーワンな関係性」を映し出す。家族一丸となってブランド鯛を育て、「夫の愛した海の魅力を知ってもらい、一人でも多く地元に残って欲しい」と願う彼女の思いと7つのルールとは。

セブンルール

  • 1手間をかけて高く売る
  • 2毎月魚の健康診断をする
  • 3毎日「魚籃観音菩薩」に手を合わせる
  • 4長女の意見は素直に聞く
  • 5おしゃれは娘の真似をする
  • 6義理の息子には口出ししない
  • 7年に1回 町の子どもに解体ショーを見せる