2月18日(火)

指揮者
齋藤友香理
東京都足立区出身36歳。4歳でピアノを始める。桐朋学園高校・大学でピアノを専攻。大学卒業後、指揮者を志し小澤征爾など世界的な指揮者に学ぶ。2013年よりドイツ・ドレスデンに拠点を移し、2015年に若手指揮者の登竜門「ブザンソン国際コンクール」で聴衆賞とオーケストラ賞を受賞。家族は両親と妹。

番組情報

今週の主人公はドイツを拠点に活躍する指揮者・齋藤友香理(36)。音楽大学のピアノを専攻し、卒業後は小澤征爾に指揮を学んだ彼女。2015年、若手指揮者の登竜門といわれるフランスのブザンソン国際コンクールで聴衆とオーケストラから贈られる最優秀賞に輝いた。しかし指揮者の世界は狭き門。フリーで活躍するも、36歳ではまだまだ若手だという。

舞台ではオロオロしない
1人じゃできない職業なので

サラリーマンの父、専業主婦の母のもと、東京の下町で生まれ育った齋藤。4歳の時にピアノを始め、大学まで続けていたものの、一人で演奏する寂しさを感じていた。そんな彼女は高校3年生の頃に初めて指揮をしたことで、指揮者の魅力を知ったという。

その後、本格的に指揮を学ぼうと選んだ先が、ドイツのドレスデン。この地に移り住んで6年。感銘を受けたオーケストラがある事、習いたい教授がいる事が大きいというドレスデンで、譜面と向き合う毎日が続いている。コンクールで賞を取っても、オーディションを受けては落選の日々、彼女はここ一年以上、ヨーロッパでの指揮の仕事を行えていなかった。「『やばい』とは思うけど、自分の中ではもうちょっと勉強しなさいという合図なんだなと思ったりする」。

そんな彼女に、東京でベートーベンの交響曲「第九」を指揮するという機会が舞い込んだ。若手指揮者が第九を振る機会は滅多にないというが、齋藤に気負いは全く感じられない。「舞台に立つにはオロオロしていられないし、1人じゃできない職業なので」。浮き沈みの激しい指揮者の道を進み、観客の心に届く演奏を追い求める齋藤の7つのルールに迫る。

セブンルール

  • 1リハーサルで完璧にしない
  • 2本番前に3回ジャンプする
  • 3体の調子はラジオ体操で調べる
  • 4眠れないときは銅像に座って劇場を眺める
  • 5本番前のメイクは妹に任せる
  • 6本番後は町内会の人たちと飲む
  • 7指揮以外では稼がない