8月14日(火)

移動販売員
東 真央
三重県紀北町出身 27歳。就職活動をしていた大学3年の時、ニュースで見た「買い物弱者」が自らの祖母の姿と重なり、一念発起。「まおちゃんのおつかい便」と名付けた軽トラックで、移動販売の仕事を始める。それから7年が経った今では、地元に小さなスーパーを開業して切り盛りし、週末には父が経営する居酒屋を手伝っている為、休日はない。買い物に行けない地元のお年寄りたちにとって、「食べ物」と「元気」を届けてくれる“孫娘”。


番組情報

人口の4割以上が高齢者(65歳以上)の三重県紀北町。この町で、食料品などを載せた移動販売車で駆け回る、東真央に密着する。
東の朝は6時に地元の卸売業者で買い出しをすることから始まる。食材や母・泰子さんが作ってくれた総菜などを軽トラックに積むと、毎日ルートを変えながら、人が集まる20箇所ほどを巡る。移動販売車の名前は「まおちゃんのおつかい便」。スーパーマーケットまで歩いて30分かかるような場所では、大勢のお年寄りが「まおちゃんのおつかい便」の来訪を待ちわびる。足の不自由なお客さんの家には玄関先にまで商品を持って行く。そして、頼まれれば電話1本で大根1本でも届けるサービスの良さに、町の人たちも「あの人がおらんとやってけん」と信頼を寄せている。
就職活動で迷っていた大学3年の時、買い物弱者のニュースを見てビジネスになると考えた。自分にも当時80代の祖母がいたことが背中を押した。しかし当初は相手にされず、大量に売れ残った品物を祖母がまとめて買ってくれたこともある。7年経った今は軌道に乗ってはいるが、それでも収入は1カ月に10万円ほどしかない。夕方と週末はまた別の仕事をかけ持ちし、文字通り休む暇もなく働き続けている。大学時代に考えたような、ビジネス面での成功には結びついているとは言えない。彼女が移動販売車と共に走り続ける理由はどこにあるのか?そんな彼女の7つのルールに密着。

セブンルール

  • 1呼び込み音は「ルージュの伝言」
  • 2お客さんに携帯番号を教える
  • 3暇な時間を作らない
  • 4お客さんは下の名前で呼ぶ
  • 5カラオケの選曲は昭和の曲
  • 6亡き祖父母の家に住む
  • 7別れの際は「行ってきます」と言う