みんなのニュース ワンダー

18時台の特集/バックナンバー

2017年3月21日

検証・森友学園問題2「小学校認可の謎」

森友学園の国有地取得をめぐる問題を発端に次々と浮かび上がる疑惑や謎。

今回は「不可解な小学校認可」について検証します。

 

【森友学園・籠池泰典理事長】

「苦渋の決断であります、涙でるような気持ちであります」

 

今月10日、瑞穂の國記念小学院の認可申請を突如取り下げた、森友学園の籠池泰典理事長。

籠池理事長が主張するのは、一旦は認可適当の判断を下した、大阪府への不満です。

 

【森友学園・籠池泰典理事長】

「認可適当を私学審議会が出していて、我々は工事をしてるんですよ、それが担保なんです。でないと、工事しないですよ」

 

小学校はどのような手続きを踏んで認可されたのでしょうか?

時は橋下徹知時の時代、2011年夏にまでさかのほります。

森友学園は大阪府に「私立の小中学校の審査基準を緩和してほしい」と要望しました。

 

【森友学園・籠池泰典理事長】

「この学園が認可をするために、今の基準であればだめだからっていうので、あれは橋下さんの時やから、規制緩和の努力をしましたよ」

 

すると府は、翌年の4月に基準を緩和し、小学校や中学校の運営実績のない森友学園でも、借入金で小学校を新設できるようになったのです。

一体なぜなのか…?

松井知事は「緩和は門戸を広げるためで、森友学園のためではない」と話しています。

 

【記者】

「籠池さんと松井さんはご面識あるのですか」

【大阪府 松井一郎知事】

「ないです」

【記者】

「橋下さんなんかは“籠池さんがご自身の非常に熱心なファンだった”という風にテレビの番組なんかでもお話されてますけれども、それを(橋下徹前大阪府知事を)引き継いで府知事選に出られた松井さんに対して籠池さんが選挙戦の時に応援に来たとかサポートしに来たとかそのような関係はないのですか」

【大阪府 松井一郎知事】

「ありません。橋下前知事が籠池さんと個人的に会ったということはいっさいないと思いますよ僕は見たこともないし、聞いたこともないですよ」

 

と、籠池理事長との関係を完全に否定。

しかし、規制緩和後、申請をしたのは森友学園一件だけでした。

 

2014年12月、教育の専門家で構成される私学審議会で、認可が適当であるかどうか、議論が始まりました。

委員からは、次々と疑問の声があがりました。

 

【大阪府私学審議会議事録 委員】

「借金なんかはどうなっているの、自己資金の余裕というかな、そういう財務的なあれはどうなっていますか」

【大阪府私学審議会議事録 委員】

「借り入れが今持っているもの(自己資金)よりオーバーしてるわけですね」

【大阪府私学審議会議事録 委員】

「本当にこれで永続性が担保できるのかどうかという判断をされたのかどうか聞きたい」

 

私学審議会をまとめる立場だった梶田叡一会長も、疑いの目を向けていました。

 

【大阪府私学審議会 梶田叡一会長】

「一つの経営体として、大丈夫かな、というのもあるし、教育機関として大丈夫かなという面もある。いい話が出てこない」

 

結局、認可が妥当かどうかの判断は見送られました。

この審議会では、小学校を建設する土地についても議論されました。

 

【森友学園・籠池泰典理事長】

「我々は20年前から小学校用地を探していて、やっとあそこの場所を不動産屋が教えてくれたんで、国との調整をして、まず定期借地から入ったということなんですよね」

 

 森友学園は、大阪府豊中市の国有地に小学校を建てる計画でした。

しかし、国有地を管理する近畿財務局は、大阪府が小学校を認可しなければ土地の取得の認可ができず、反対に大阪府も、近畿財務局が土地の取得を認めなければ小学校の認可できません。

いわば「ニワトリが先かタマゴが先か」の状態に陥ったのです。

 

しかしここで不可解な動きが。

これは府の内部資料です。

私学審議会が開かれる1年以上前から、近畿財務局の担当者が大阪府の私学課を訪ねていたことが分かります。

大阪府は近畿財務局と事前に協議を重ねていたのです。

さらに…。

 

【鴻池祥肇・元防災担当大臣の事務所の陳情報告書】

「ニワトリと卵の話、なんとかしてや」

 

これは、自民党の重鎮で兵庫県選出の鴻池元防災担当大臣の事務所が残していた陳情の報告書です。

籠池理事長夫妻らが事務所を頻繁に訪れ、口利きを依頼してきたというのです。

 

【鴻池祥肇・元防災担当大臣】

「紙に入ったものを「これでお願いします」いうて。一瞬でカネだとわかりましたよ」

 

籠池理事長側は、政治家への口利きを一切否定しています。

しかし、大阪府と近畿財務局は、水面下での調整を進めていました。

 

【大阪府私学審議会議事録 大阪府の担当者】

「双方で認可が下りるということを前提で話を進めておりました」

 

つまり、大阪府と近畿財務局は、お互い「認可」ありきで調整をしていたのです。

一か月後、臨時で異例の審議会が開かれ、条件付きで認可が適当であると判断。

その年の5月に、森友学園は、国有地を借りる契約を結びました。

松井知事は、近畿財務局からの強い要請があったと主張します。

 

【大阪府 松井一郎知事】

「相当な圧力というか、国は親切やなあと思いましたけどね」

「国の売り渡し審議会にかけるために、大阪府として見込みを発表してくれと言われたからです」

 

なぜ内々で事を進めたのか。

野党の国会議員も大阪府の担当者を問い詰めました。

 

【民進党 福山哲郎参議院議員】

「実は契約すらまだない段階で審議会で議論されていると、これはやはりちょっと不自然」

 

【大阪府教育庁 橋本正司私学監】

「府の方は契約が先ですよと、国の方は小学校の認可が先ですよと、形式的にやると国も府も門前払いになりますので、そういった対応は行政としていかがなものかと」

 

認可すべきかどうか議論が続いていた2014年11月から4ヶ月間の近畿財務局との記録が残されていないことが分かっています。

この間に、安倍昭恵夫人が、森友学園が運営する幼稚園を訪れていました。

こうした事態はどうして起こったのでしょうか?

 

私学審議会の関係者は、橋下前知事や松井知事が私立学校の設置基準の緩和を急いだことに問題があると見ています。

 

【大阪府私学審議会関係者】

「義務教育である小学校で、私立をやるのは難しいことだと思う」

「今回も結局、橋下知事のときに規制緩和をしてこのようなことが起こったので、そのあたりの責任というのはやっぱりあると思う」

 

梶田会長は、密室で審議会を行っていたことが、疑惑をもたれるような結果を生みだしたしたのではないかと振り返ります。

 

【大阪府私学審議会 梶田叡一会長】

「今まで私学審議会は全部非公開だったんですよ。確かにそれぞれの学校法人の内情に深く関わるような部分があるから、全部公開したらいいとは言えないですけれども、出来るだけ公開して透明性を高めたい」

 

不可解な経緯で認可された森友学園の瑞穂の國記念小学院。

籠池理事長が国会に証人喚問される23日には、私学審議会の梶田会長も大阪府議会に参考人として招致されています。

真相は解明されるのでしょうか。

記事一覧へ戻る

関西テレビ ページトップへ戻る