第17回 概要

2013年7月19日

日時

2013年7月19日 15時00分〜

出席者

蔵本一也 委員長、鈴木秀美 委員、難波功士 委員、
福井澄郎 社長、下室二郎 専務、報道局長、制作局長、事務局

委員会では冒頭、6月で任期が終了した委員全員が7月より2年間の新たな任期に入ることが確認されました。そして、関西テレビで新たな担当となった下室専務から「問題が続き、放送局の重要性を考え、気を引き締めているところです。」と挨拶を受けました。
続いて議事に移り「スーパーニュースアンカー」における映像偽装問題の推移、「SHINPUU3」の収録で出演者がけがをした問題などを中心に、関西テレビから報告を受け議論しました。議事の概要は次の通りです。

「スーパーニュースアンカー」における映像偽装問題について

関西テレビからBPO審議入り後の経過や今後の予定などについて説明があり、7月12日BPOの委員会で審議が終了し、8月上旬に意見書の通知公表が行われることの報告を受けました。

「スーパーニュースアンカー」参院選ネット選挙運動特集企画における問題について

報道局長から、6月10日「スーパーニュースアンカー」2部で、今回の参議院選挙からネット選挙運動が解禁になる特集を放送した際、比例区の特定の候補者のネット選挙対策を取り上げ、放送1週間後にアンカーの中で説明したことの報告を受けました。

「SHINPUU3」における出演者負傷事案について

制作局長から、次のように経緯説明を受けました。
「7月5日の『SHINPUU3 奇跡の確率』収録で、芸人さんたちが目隠しをされて色々な方からビンタを受けて、そのビンタは一体誰が放ったものかを当てる確率を競うコーナーで、芸人さん3人が脳震盪や、首の捻挫などの怪我をされました。3人にお詫びし、ニュースリリースを行いました。ビンタの強さを競う企画ではなく、手の感触を体で感じる企画なので、怪我をする認識は低かったが、レギュラー番組を取れるということで芸人さんも無理をした可能性はあり、叩く方も受ける方もヒートアップしてきた状況もありました。怪我をする確率が高い企画に関しては、慎重に慎重を重ねて企画の段階で取り止める勇気が必要であることを再認識し、若い世代に、しっかりと伝えていこうと思っています。」

委員からは、次のような意見を出しました。

  • 芸人さんの怪我には、気をつけるよう繰り返し言ってるのに、頑張るところが違うと思う。
  • そもそもビンタという企画そのものを通したのが問題だ。ヒートアップしたというが、怪我をしたら笑いではなくなってしまう。企画を通す方も通す方だし、ここまで殴る方も殴る方だ。
  • 殴るということがそんなに必然だったのか。殴られて痛がるところが面白いというのは、イジメにつながる発想だ。
  • 「SHINPUU」企画は、若い制作者とか芸人さんが張り切るのは良いのだが、張り切るときに無理をさせてるようなところがある。企画を選ぶ人と現場にいて監督する人が、くれぐれも気をつけなければならない。

関西テレビ側からは、「駄目だと思うことは、思い切り駄目と言いきらないとならないと思います。それも1つの教育で、プロデューサーの力量不足があると思います。ジャーナリスティックな意識を制作も持たなければならない。」といった話がありました。

視聴者からの意見等について

2013年4月から6月放送分の視聴者からの主な意見とその対応について確認しました。その結果、人権侵害に該当する事案はないと判断しました。

その他の案件について

昨年報告を受けた、東大阪の訴訟案件の結果について報告を受けました。

社員から委員への直接通知について

この期間における社員等からの「内部的自由の保障」に係る直接通知案件は、ありませんでした。

オンブズ・カンテレ委員会の機能強化について

委員会では最近の関西テレビの諸問題を受けて、以下の項目を実行することで、オンブズとしての機能強化をはかることを確認しました。

  • 迅速性、緊急性の強化
    発生した問題の重要性に対する認識を強化し、至急に報告を受けます。大きな問題と感じた際には、
    電話やメール、インターネット会議などの手法も合わせて、委員会から意見を発するようにします。
  • 委員会議論の活性化・共有化
    これまで以上に、当該部署の責任者を委員会に同席してもらい、議論の活性化・共有化を図るようにします。

次回、第18回委員会は、10月21日(月)に開催する予定です。

以上