ストーリー

手つかずの美しい海が残る玻璃(はり)ヶ浦。そこでは海底資源の開発計画を推進する企業側と、環境保護グループが意見を衝突させていた。地元の住民も賛成派・反対派に分かれ、町全体がこの問題に大きく揺れ動いていた。開発計画の説明会にアドバイザーとして招聘された湯川は、川畑夫妻と、その一人娘・成実が細々と経営する旅館「緑岩荘」に滞在することになった。

そこで湯川は一人の少年・恭平と出会う。恭平は、両親の仕事の都合で、夏休みの間、親戚の川畑家に預けられることになったという。普段は子供に近付かれただけでジンマシンが出るほど子供嫌いな湯川だが、なぜか恭平に対しては拒絶反応があらわれない。そして、恭平は、自分を子供扱いしない湯川に興味を抱くが…。

翌朝、堤防下の岩場で男性の変死体が発見された。男の身元は「緑岩荘」のもう一人の宿泊客で、引退した元捜査一課の刑事・塚原。塚原は、16年前に起きたある殺人事件の犯人で、服役後に消息を絶った仙波英俊という男を探していたらしい。

県警は塚原の死を堤防からの転落事故として処理しようとするが、それでは説明のつかない不可解な点がいくつもあった。現地入りした捜査一課の岸谷美砂は、さっそく湯川に協力を依頼。いつものように断られる事を予想していたのだが、なぜか今回湯川は積極的に捜査に関わろうとしている。何が彼をそうさせるのか、疑問をおぼえる岸谷。

思わぬ形で事件に巻き込まれていく恭平、環境保護活動にのめりこむ旅館の一人娘・成実、事件に無関心を装う川畑夫妻。死んだ塚原はなぜこの町にやってきたのか?事件を巡る複雑な因縁が次第に明らかになっていく。すべては、ある人物の秘められた「過去」と「嘘」から始まっていたのだった。家族全員が秘密を抱えている。罪を犯した人物は一体誰なのか?そして湯川が気づいてしまった哀しき事件の真相とは?

キャスト・スタッフ

出演
福山雅治
吉高由里子
北村一輝

山崎光
塩見三省
白竜
風吹ジュン
前田吟
原作
東野圭吾(「真夏の方程式」文藝春秋刊)
脚本
福田靖
音楽
菅野祐悟
福山雅治
監督
西谷弘
製作
フジテレビジョン
アミューズ
文藝春秋
FNS27社
配給
東宝
公開
2013年6月29日
本編
上映時間 2時間9分